経営者や事業主にとって経費の管理というのは非常に大変なものです。事務用品の購入だけでなく、公共料金や法人税の支払いなど会社として支払いをする場面は多くあり、これを様々な支払方法で支払っていては、経費の管理がしにくくなります。
そこでお薦めなのが経営者・事業者向けのクレジットカードです。法人専用のカードを作り、支払い口座を一本化することによって経費の管理が楽になります。
今回紹介する「セゾン・プラチナ・ビジネス・アメリカンエキスプレスカード」は、ビジネスという名前が付いているものの個人でも発行することができるクレジットカードです。しかし、特典の中にはビジネスシーンで役に立つサービスが多く含まれているので、経営者・事業主にも便利なカードになります。そんな便利なカードの9つの魅力を紹介します。
セゾン・プラチナ・ビジネス・アメリカンエキスプレスカードの9つのメリット
年会費2万円でプラチナカード
「セゾン・プラチナ・ビジネス・アメリカンエキスプレスカード」の1つ目のメリットが、なんといってもカードを維持するコストパフォーマンスの良さです。カードの名前からも分かるようにゴールドカードの上のランクであるプラチナランクのカードであるにも関わらず年会費は20,000円+税です。アメリカンエキスプレスが発行している通常のプラチナカードが年会費13万円+税であることと比べたら歴然とした差があることに気づくと思います。しかも、プラチナランクの特典はしっかりと受けることができるのでコストパフォーマンスとしては最高のカードです。さらに年間のカード利用金額が200万円を超えると年会費が10,000円+税まで下がるので、ゴールドカードどころかアメリカンエキスプレスの通常カードよりも安い費用で持つことができます。
JALマイルが貯めやすい
「セゾン・プラチナ・ビジネス・アメリカンエキスプレスカード」の2つ目のメリットが、JALマイルを貯めやすいというところです。
まず、「セゾン・プラチナ・ビジネス・アメリカンエキスプレスカード」のポイント制度について説明をしておくと、そのまま何もしない状況であればポイントの還元率は0.5%しかありません。しかし、プラチナになっている人は、「SAISON MILE CLUB」に無料で加入することができます。これに入会すると1,000円ごとのカード利用に対して10マイルが加算されます。さらに2,000円ごとの利用に永久不滅ポイントが1ポイント付与されます。永久不滅ポイントは、200ポイントで500 JALマイルと交換することができるので、実質ポイントを二重取りしていることになります。
これをJALカードと比較すると以下の表のようになります。
カード名 | 計算式 | マイル還元率 |
JALカード | 100円の利用に対して1マイル
特約店は2倍の2マイル |
1.0% |
セゾン・プラチナ・ビジネス・アメリカンエキスプレスカード | 1,000円の利用に対して10マイル
(実質100円で1マイル) 2,000円ごとに1ポイント、1ポイントあたり2.5マイル |
1.125% |
比較すると分かりますが、例えばJALカードの場合、10,000円カード利用すると100マイル、対してセゾン・プラチナ・ビジネス・アメリカンエキスプレスカードの場合、112.5マイル加算されることになります。
年会費こそ、JALカードは2,000円とショッピングマイルプレミアム加入料などで年間7,000円ほどなのでJALカードの方が安く見えますが、他の特典などを含めると価値が変わってきます。アメックスの場合、フライトマイルなどは貯まらないので、飛行機に乗る人はメリットが少なくなります。しかし、ショッピング重視の人は、この還元率の差は大きくなります。
ちなみに個人で発行することができるカードの中でも還元率が高いと書きましたが、実は法人カードの中でもかなり高いマイル還元率を誇ります。マイルを貯めることができる法人カードの平均的なマイル還元率は1.0%をはるかに下回っており、1.0%を超えることができるこのカードは、法人カードの観点から見てもかなり優秀です。
充実している旅行サービス
充実しているのはマイルを貯めるサービスだけではありません。そのマイルを使って旅行に行きたいと思っているときにも便利なサービスが付帯されています。まずは、保険関係です。ゴールドカード以上のランクであれば充実した保険が付いてくるのが当たり前ですが、このカードでも充実した保険が付いてきます。
保険内容 | 補償額 |
海外旅行の死亡、後遺障害 | 最高1億円 |
海外旅行中の治療費 | 最高300万円 |
海外旅行中の携行品損害 | 最大50万円 |
国際線乗り継ぎ遅延・出発遅れ | 最高3万円 |
国際線手荷物遅延・紛失 | 最高10万円 |
紹介したのは保険内容の一部ですが、充実した保険になっていることが分かります。国内線の航空機の遅延保証はないものの海外の遅延保証が付いているのは大きいです。
プライオリティ・パスが付いてくる
日本を含めて、世界各地の空港には、選ばれた人しか利用することができないラウンジというものがあります。ラウンジには大きく2種類あり、クレジットカード会社が主に運営しているラウンジと航空会社が運営しているラウンジです。
クレジットカード会社が運営しているラウンジは、おおむねクレジットカード会社のゴールドランク以上の会員が入室することができます。しかし、航空会社が運営しているラウンジは、その航空会社の上級クラス(ビジネスクラスやファーストクラス)または多頻度利用者(マイレージ会員の上位ランク)の人しか入室することができません。2つのラウンジはサービス内容も異なりますが、大きく違うのが場所で、カード会社の運営するラウンジは保安検査場の外にありますが、航空会社のラウンジは保安検査や出国審査が済んだ場所にあり、時間の使い方が変わります。
そんな航空会社のラウンジの一部に入ることができるカードが「プライオリティ・パス」です。プライオリティ・パスは世界1,200以上の空港ラウンジと提携しています。通常このカードを手に入れるためには3つのランクに分かれた会員になる必要があり、それぞれ年会費がかかります。
年会費 | ラウンジ利用料金 | |
スタンダード会員 | 99$ | 32$ |
スタンダードプラス会員 | 249$ | 年間10回まで無料、以降32$ |
プレステージ会員 | 429$ | 無料 |
しかし、セゾン・プラチナ・ビジネス・アメリカンエキスプレスカードは、このプライオリティ・パスが無料で付いてきます。しかも、最も高いプレステージインター会員なので、このパスだけでも4万円以上するものが無料になります。
日本国内では以下の空港でラウンジが使えます。
空港 | ラウンジ名称 | 国際線利用 | 国内線利用 |
成田空港 | KALラウンジ | 〇 | |
IASS Executive Lounge ターミナル1 | 〇 | 〇 | |
TEIラウンジ | 〇 | 〇 | |
IASS Executive Lounge
ターミナル2 |
〇 | 〇 | |
TEIラウンジ | 〇 | 〇 | |
関西空港 | KALラウンジ | 〇 | 〇 |
ぼてぢゅう | 〇 | 〇 | |
中部空港 | KALラウンジ | 〇 | |
スターアライアンスラウンジ | 〇 | ||
セントレアグローバルラウンジ | 〇 | ||
福岡空港 | KALラウンジ | 〇 | |
羽田空港 | なし | ||
新千歳空港 | なし |
羽田空港で使うことができるラウンジがないというのがマイナス点でしょうか。ここに掲載して意外にも海外の空港でラウンジ利用できます。ときどき海外に仕事で行くことがあるという人は持っておきたい1枚です。
海外での利用は永久不滅ポイントが2倍(マイル還元率1.25%)に
セゾン・プラチナ・ビジネス・アメリカンエキスプレスカードは、海外ブランドのクレジットカードだけでに海外での利用で優遇されています。それが、海外での利用は、付与ポイントが2倍になるという点です。2倍になるポイントは永久不滅ポイントの部分で、通常、1,000円で0.5ポイントですが、これが1ポイントになります。
これをマイル換算率にすると
・1,000円で10JALマイル
・1,000円で1ポイント(JALマイルに換算すると2.5マイル)
併せて12.5マイル獲得できることから、マイル還元率は1.25%となります。よってかなりの高還元率カードとなるので、海外での利用が多い人は、海外でのショッピングやホテル、食事代の支払いなど、カードを使って行うことでたくさんのポイントを稼ぐことができます。
セゾンポイントアップモールで最大20倍以上
セゾンカードであれば使うことができる「セゾンポイントアップモール」もこのカードで使うことができます。セゾンポイントアップモールはインターネット通販などを利用する際に便利なサイトで、モールを経由して買い物をするだけで、永久不滅ポイントを多く獲得することができます。2倍のアップになるだけでもポイント還元率を1%にすることができます。
主なお店と倍率アップは以下の表のようになっています。
ポイントアップ率 | ショップ名 |
2倍 | 楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングなど |
3倍 | LOHACO・ニトリネット・ベルメゾンネットなど |
ポイントアップモール公式サイト https://www.a-q-f.com/openpc/USA0000S01.do
24時間のコンシェルジュサービス
セゾン・プラチナ・ビジネス・アメリカンエキスプレスカードは、プラチナカード扱いなので会員専用デスクで24時間365日専任スタッフによるサポートを受けることができます。カードの取り扱いに関することだけでなく、レストランの案内や予約、航空券やホテルの手配など全て行ってくれます。法人として利用する場合には、忙しいこともあってなかなか出張や旅行の手配をすることができないかもしれません。こうしたときに専任スタッフがしっかりとサポートしてくれるので助かります。
同じようなもので海外に滞在中には海外アシスタントデスクを使うことができます。言葉に不案内で困った時があっても日本語で対応してくれるので安心です。
最大1,000万を超える利用限度額
プラチナランクのカードだけあって利用限度額も非常に大きくなっています。カードの利用履歴や資産などによって変化しますが、一般的には数百万円以上、利用期間によっては1,000万円を超える利用限度額になります。
法人カードとなると使う金額も非常に大きくなります。利用限度額が小さいカードでは、使うことができる範囲が狭くなってしまうので、個人カードとしては限度額が大きすぎるかもしれませんが、法人カードとしてはとても役に立つ1枚です。
法人で便利なビジネスアドバンテージ
法人で契約した場合限定の特典になりますが「ビジネスアドバンテージ」と呼ばれるものが用意されています。
ビジネスアドバンテージでは、ビジネスで利用するのに便利な特典が付いてきます。
【代表的な特典】
サービス名 | 特典 |
ハーツレンタカー | 代金10%割引 |
プレジデント社 | ・雑誌「プレジデント」年間購読料39%割引 ・バックナンバーの無料閲覧 |
オフィス・デポ | 商品購入代金3%割引 |
DHLエクスプレス | DHLエクスプレスワールドワイド輸送料金を10%割引 |
西濃運輸 | カンガルー宅急便など最大30%割引 |
表のようにビジネスシーンで便利なものの割引サービスを受けることができます。
その他の特典
ここまでに示した9つのメリット以外にもnanacoへのチャージをすることでポイント還元率を1.5%にすることもできますし、ポイントパートナーズ契約をしているお店で利用することでポイントアップをすることもできます。(対象店舗 https://bonus-point-cs.jp/)
他にも「entrée(オントレ)」というアメックスの優待サービスがあり対象ホテルで割引や部屋のアップグレードサービスを受けることもできます。
どんな人におすすめか
では、どんな人がこのカードを発行するのに向いているでしょうか。
まず、『プラチナカードが欲しい人』です。通常プラチナカードを発行するには、招待状(インビテーション)が必要ですが、このカードではインビテーションなしで申し込みをすることができます。さらに割引なしで年会費が2万円台とプラチナカードの中では破格の値段です。
次に『充実した特典を使いたい人』です。プラチナカードが欲しい人の目的と重なるかもしれませんが、プラチナランクならではのサービスが充実しています。コンシェルジュサービスやプライオリティーカードなど、他の人とは違う特典を受けたいという人にはお薦めです。
3つ目に『個人事情主や法人』です。利用限度額が大きく、法人として利用することができるサービスも充実しています。さらに法人カードでありながらマイルを高還元率で貯めることができるというメリットもあります。
お得な入会方法
公式サイトからは最大2,000ポイント付与
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードへお得に入会する方法ですが、まずは公式サイトから入会した場合、入会後10万円以上の利用や1回のキャッシング利用、追加カードの発行など3つの条件を満たす必要がありますが、最大で永久不滅ポイントを2,000ポイント獲得することができます。価値に直すと10,000円相当になります。
また、既に会員になっている人からの紹介の場合には、年会費が無料になるキャンペーンも行われることがありますが、公表はされていません。
ポイントサイトから申し込む
このカードは他のクレジットカードと同じように、ポイントサイトから申し込みをすることもできます。
申し込みをすることができるポイントサイトは「モッピー」「ECナビ」「ハピタス」で、マイラーご用達のポイントサイトも含まれているのが嬉しいところです。
獲得できるポイントは、全てのポイントサイト統一されており15,000ポイント(ハピタスは150,000ポイント)で、金額に換算すると15,000円の価値になります。ポイントサイトのポイントは現金化することもできますし、マイルに交換することもできるので、公式サイトよりもたくさんのポイントをもらうことができるポイントサイト経由の方がお得になります。