これから航空会社のマイルを貯めようと考えている人がまず、直面する問題として、どんなクレジットカードを選択すればよいのかということです。
マイルを貯めている人のほとんどがクレジットカードを利用しています。なぜならばクレジットカードを利用しないと効率よくマイルを稼ぐことができないからです。1年間に数万マイルを稼ぎたいのであれば、クレジットカードは必須です。
ANAマイルを貯めるのにどんなカードがよいですかと聞かれたときに即答するカードが「ANA VISA/Masterワイドゴールドカード」です。
ANAマイラー必須のアイテムと言ってよいこのカード。なぜ、お薦めなのでしょうか。実際にこのカードをANAマイル集めのメインカードとして使っている筆者が、お薦めする3つの理由を紹介します。
ANA VISA/Masterワイドゴールドカードとは
ANA VISA/Masterワイドゴールドカードは、ANAと三井住友カードが提携して発行しているクレジットカードです。ですので、ANAカードと三井住友カードの特徴を併せ持っています。
ANAのゴールドカードには、この他に、JCBが発行するANA JCBワイドゴールドカード、アメリカンエキスプレスが発行するANA アメックス・ゴールドカードもあります。
ANA VISA/Masterワイドゴールドカードの基本情報
ANA VISA/Masterワイドゴールドカードの基本情報は、三井住友カードのHPによりますと、以下のとおりです。
ワールドプレゼントポイントが0.1ポイント還元されるのですね。ワールドプレゼントポイントは、ANAマイル10マイルに交換できますので、ANAマイル還元率は基本1.0%ですね。
年会費 | 税抜14,000円+税 |
家族カード年会費 | 税抜4,000円+税 |
年会費割引特典 | WEB明細サービス マイ・ペイすリボ |
旅行傷害保険 | 【最高補償額】 |
海外旅行 5,000万円 | |
国内航空 5,000万円 | |
国内旅行 5,000万円 | |
ショッピング補償 | 年間300万円まで |
ポイントサービス | ワールドプレゼント お買物利用1,000円(含む消費税等)につき1ポイント付与 |
ANA VISA/Masterワイドゴールドカードをお薦めする3つの理由
最大マイル還元率が1.6%以上
ANA VISA/Masterワイドゴールドカードの一番の魅力がマイル還元率の高さです。マイル還元率は、100円のカード利用あたり何%がマイルとして戻ってくるかを表している数字で、割合が高いカードほど、マイルを貯めやすくなります。通常のANAカードはマイル還元率が1%(特約店で2%)、SPGアメックスが1.25%に対して、なんとANA VISA/Masterワイドゴールドカードは驚愕の1.6%越え(特約店なら2.6%)という恐ろしい数字をたたき出します。ただし、この数字は2021年までなので今すぐ入会、申し込みがお薦めです。
※なお、2021年以降は最大で約1.4%になってしまいます。
なぜ、このような数字になるのかというと、「ワールドプレゼントポイント」に加え、「マイペイすリボのボーナスポイント」と「ステージによるボーナスポイント」、そして「交換ルートの変更」この3つが鍵になります。
ANA VISA/Masterのポイント制度
ボーナスポイントの説明をする前に、ANA VISA/Masterのポイント制度を簡単に説明します。
「ワールドプレゼントポイント」
まず、カード1,000円の利用に対してワールドプレゼントポイントが1ポイントもらえ、このポイントがANAカードを保有している人は10マイルになります。これでマイル還元率は1%です。
「マイペイすリボのボーナスポイント」
しかし、マイペイすリボに登録して、月々の支払いをリボ払いにし、支払いの一部を翌月送りにすることで、その月に獲得したポイントと同数のボーナスポイントがもらえます。ボーナスポイントは1ポイントあたり、3マイルに交換できるので、これで1,000円の支払いだと13マイル(マイル還元率が1.3%)になります。
支払いの一部を翌月送りにすると利息が発生すると思われるかもしれませんが、リボの支払額を毎月の支払額が決定した後で、繰越残高を数百円以内になるように支払い枠を調節すれば、支払う利息は数十円以内で収めることが可能になります。
「ステージによるボーナスポイント」
もう1つワールドプレゼントでは、前年のカード利用状況に応じて3つ(V1~V3)までのステージに分けています。このステージによってボーナスポイントが付与され、それもマイルに変えることができます。下の表参照
2018年2月~2019年1月までの累計 | ステージ | ボーナス1 | ボーナス2 |
300万以上 | V3 | 50万到達時
300ポイント |
以降10万ごとに60ポイント |
100万以上~300万未満 | V2 | 50万到達時
150ポイント |
以降10万円ごとに30ポイント |
50万以上~100万未満 | V1 | 50万到達時
100ポイント |
以降10万円ごとに20ポイント |
仮にステージ「V3」の人が10万円をカード決済したとすると
1.カード利用で100ポイント → 1,000マイル(1ポイント=10マイル)
2.マイペイすリボのボーナス100ポイント → 300マイル(1ポイント=3マイル)
3.ステージボーナスポイント 60ポイント → 180マイル(1ポイント=3マイル)
これで10万円から1480マイル(マイル還元率1.48%)達成です。
あれ、1.6%以上ではないと感じた人、鋭いです。
次の方法は、別のカードが必要になりますが、1.6%の還元率にするために必要です。
「交換ルートの変更」
実は、ワールドプレゼントのボーナスポイントは、そのまま移行すると1ポイントが3マイルにしかなりません。このボーナスポイントの移行ルートを変えます。
具体的には「Gポイント」「LINEポイント」「東京メトロポイント」を経由します。これらを経由するには、それぞれのIDとソラチカカードが必要になります。
まず、ワールドプレゼントポイント(1ポイント)がGポイント(5ポイント)になります。これが等価でLINEポイントに、そして90%が東京メトロポイントに、そしてさらに90%がANAマイルになります。
計算するとワールドプレゼントポイント1ポイントが4.05マイルになる計算です。
これを前述の10万円利用した場合に当てはめるとボーナスポイントの480ポイント分が
ワールドプレゼント(160P)→Gポイント(800P)→LINEポイント(800P)
→東京メトロポイント(720P)→ANAマイル(648マイル)
このようになり、10万円でカード利用のポイントも合わせて1,648マイルを獲得できます。これがANA VISA/Masterワイドゴールドカードのマイル還元率が最強と言われる理由です。
「ステージによるボーナスポイントを廃止」
ただし、既に三井住友カードから2021年をもって「ステージによるボーナスポイントを廃止」ということが発表されていますので、この還元率は2021年までで、2021年以降は、マイペイすリボのボーナスポイントのみで最大約1.4%となる見込みです。
コスパ最強の年会費が1万円以下で!
ANA VISA/Masterワイドゴールドカードの魅力は、マイル還元率の良さだけではありません、なんと年会費も安く抑えることができる「コスパ最強」カードなのです。
通常、ANA VISA/Masterワイドゴールドカードを発行すると年会費14,000円+消費税が必要になります。これではいくらマイルを貯めたくても躊躇してしまう金額です。しかし、ちょっとした裏技を利用することで、年会費を9,500円にまですることができます。
やることは
1.マイペイすリボに登録 3,500円の割引
2.Web明細にする 1,000円の割引
この1と2を併せることで4,500円の割引が可能になり、年会費を9,500円に抑えることができます。1はワールドプレゼントポイントのボーナスポイントをもらうためにも必要なものです。どちらもカード発行後、インターネットで簡単に申し込みができます。
この年会費の安さを感じるのが一般カードと比較した時で、ANAカード VISA/Masterの一般カードは、年会費が2,000円+消費税であるものの、ワールドプレゼントポイントを移行するときに1ポイント10マイルコースにするためには6,000円+消費税がかかります。つまり、一般カードでも1年間に8,000円+税が必要です。ゴールドカードでは、マイル移行手数料が無料なので9,500円で維持することができます。差額は1,500円しかなく、それだけの差で多くの特典が付いてくるANA VISA/Masterワイドゴールドカードはかなりお薦めになります。
ゴールドカードならではの特典も満載
ANA VISA/Masterワイドゴールドカードを持つ3つ目のメリットが、豊富な特典です。ゴールドカードは、年会費も高く、審査基準も厳しくなっているのでその分だけ様々な特典が付いてきます。
1つ目がボーナスマイルです。ANAまたはスターアライアンス加盟航空会社の飛行機に乗るとマイルを獲得することができますが、ANAカードを保有している人は通常のマイルに加えてボーナスマイルがもらえます。一般のANAカードを保有している人は区間マイルの10%が上乗せされますが、ゴールドカードの人は25%が上乗せされます。15%の上乗せがあるのでマイルを貯めやすくなります。
2つ目がラウンジの利用です。国内の各空港にはクレジットカードのゴールド会員以上を対象としたラウンジが用意されており、ラウンジでは無料のドリンクや軽食、新聞や雑誌を読むことができます。ラウンジによってはアルコールの提供やビジネスマンに便利なパソコンカウンター、充電設備といったようなものもそろっているので、空港に着いてから搭乗までの時間をのんびりと過ごすことができます。
3つ目が、充実した保険内容です。特に海外旅行保険の部分が充実しており、死亡や後遺障害の場合には最大5,000万円まで、携行品の損害についても年間50万円まで補償してくれるので、これまで海外旅行保険にわざわざ入っていた人は、入らなくても保険が自動付帯になります。
他にも国際線のビジネスクラスカウンター利用などいくつかのメリットがあり、充実した特典を受けることができるのがANA VISA/Masterワイドゴールドカードのメリットです。
ほかのカードと比べたメリット
ANA JCBワイドゴールドカードとの比較
ANAカードのワイドゴールドを選択するときに比較候補となるのが、ANA JCBワイドゴールドカードです。JCBも同じカードを作っているのですね。ちなみに、ANA VISA/Masterワイドゴールドカードを作っているのは三井住友カードです。年会費を比較するとANA JCBワイドゴールドカードの方が、1,000円程度安くなっており、サービス内容も似ているので、こちらの方が「コスパ最強」かと感じがしてしまいます。
しかし、ANA VISA/Masterワイドゴールドカードの場合には、web明細にすることとマイペイすリボを併用することによって年会費を4,500円も安くすることができるので、ANA JCBワイドゴールドカードよりもお得感が出てきます。また、ANA JCBワイドゴールドカードはマイペイすリボが使えません。マイペイすリボは、三井住友カードの独自のサービスなのです。ですので、ANA JCBワイドゴールドカードは、マイペイすリボによる「ボーナスポイント」もありませんから、その分、マイル還元率が低いのです。これでは、ANA JCBワイドゴールドカードを採用することはできませんね。
ANAアメックスカードとの比較
同じような比較対象でANAアメックスカードも考えられます。こちらはマイル還元率が基本1.0%です。ANAアメックスカードは、年会費7,000円ですし、キャンペーンによる入会ボーナスマイルが合計35,000マイルにもなりますので、考えてしまいますね。しかも、ANAアメックスカードはポイントの有効期限が無期限です。
しかし、ANA VISA/Masterワイドゴールドカードのワールドプレゼントポイントの有効期間は4年ですし、それをANAマイルに転換した場合、ANAマイルの有効期限が3年ですので、合計7年です。7年あれば十分でしょう。また、キャンペーンによる入会ボーナスマイルが多くても、それは一度きりですから、しっかり、クレジットカードの使用でマイルを貯めるにはやはりマイル還元率が重要です。ANA VISA/Masterワイドゴールドカードのマイル還元率が基本1.6%以上であり、ANAアメックスカードのマイル還元率が基本1.0%ですので、話にならないでしょう。
SPGアメックスカードとの比較
陸マイラーご用達のSPGアメックスカードとの比較で迷う人もいると思います。
SPGアメックスは、基本1.25%の還元率であり、ANA VISA/Masterワイドゴールドカードの1.6%に比べれば大きな差があります。しかし、この数値はボーナスポイントと別のカードを使ったポイント移行ルートを併用しての数値なので、カードがもう1枚いるなど手間がかかります。さらに2021年をもってステージによるボーナスマイルがなくなるとマイル還元率が1.4%程度まで下がり、さらに差が少なくなります。
では、2つのカードの決定的な差は何かと言われれば、ANAカードはANAマイルにしかすることができませんが、SPGアメックスの場合には、いくつかの航空会社のマイルにすることができます。航空各社はマイルを使って特典航空券を発券するときに、自社のマイレージプログラムの人が有利になるようにしています。ANAマイレージプログラムは人気の高いプログラムであり、なかなか特典航空券を取得できないのが現実です。自分の使いやすいマイレージプログラムを複数使って特典航空券を取得したいという人にはSPGアメックスがお薦め、ANAマイルを重点的に貯めたい人はANAカードがお薦めになります。
ANA VISA/Masterワイドゴールドカードのお得な入会方法は
入会キャンペーンは必須
ANA VISA/Master ワイドゴールドに入会するときにはキャンペーンを最大限に活用しましょう。
https://www.ana.co.jp/ja/jp/amc/cpn/anacard1907/
キャンペーンの内容は時期によって変わりますが、入会だけで2019年の夏現在では最大23,000マイルをもらうことができます。内訳は入会の特典として2,000マイル、入会後の初フライトでボーナスマイルが5,000マイル、さらに入会後、クレジットカード利用50蔓延以上で15,000マイル、ANAカードファミリーマイル登録で1,000マイルの併せて23,000マイルになります。これだけあれば、入会特典だけで国内旅行に行くことが可能です。
ANAカードの入会は、4月や12月といったような新しい顧客が増えそうな時期になるともらえるボーナスマイルが増加する傾向があります。こうした時期を狙って入会するのも賢いやり方です。
ポイントサイト経由でプラスαを狙う
ANA VISA/Master ワイドゴールドを作るときにただ、入会キャンペーンに申し込みをするだけではいけません。プラスαを必ず狙いましょう。
そのプラスαになるのが、ポイントサイトでもらえるポイントです。ANAカードを発行するときにポイントサイトを経由することで、前述の入会キャンペーン分+ポイントサイトのポイントをもらうことができます。
ANAカード発行でポイントをもらうことができるポイントサイトは「ちょびリッチ」「GetMoney」「ハピタス」「モッピー」です。それぞれ付与されるポイントは変動があり、一概に言うことはできませんが概ね2,000円から3,000円程度のポイントをもらうことができます。どのポイントサイトを利用すると一番ポイントを付与してもらうことができるのか確認してから発行しましょう。2019年の夏現在では、期間限定のポイントアップもあり、「ちょびリッチ」と「GetMoney」がおよそ3,000円(マイル換算で2,700マイル程度)、「ハピタス」「モッピー」がおよそ2,000円(マイル換算で1,800マイル程度)になっています。
こちらについては、ポイントサイトごとに得られるポイントが毎月変動します。クレジットカード会社が、マーケティングの都合で、随時、変動させているのだと思います。毎月のポイントサイトごとに得られるポイントについては、別の記事で調査報告します。
「マイ友プログラム」を使う
ポイントサイトを使っていないという人は「マイ友プログラム」を使う方法があります。「マイ友プログラム」とは、ANAカードを持っている友人から紹介してもらって入会をする方法です。
ANA VISA/Master ワイドゴールドに「マイ友プログラム」を利用して入会するだけで2,000ポイントのボーナスマイルを獲得することができます(下記ANAのサイト参照)。ANA VISAプレミアムカードの場合は5,500ポイントもらえるのですね。
私も最初にANAカード(ソラチカカード)を作成したときには、ANAカードを持っている友人から紹介を受けてカード作成しました。登録するだけでマイル(ソラチカカードの場合は500ポイントですが)をゲットすることができました。
ですので、皆様も、ANAカードを持っている友人から紹介してもらって、カード発行の申し込みをして、確実に2,000マイルを獲得してください。
もちろん、私からご紹介することも可能です。
※ただ、既になんらかのANAカードをお持ちの方は、「マイ友プログラム」の対象外となってしまいます。
なんと!ソラチカカードを持っている方も対象外になってしまうのです。私も急いでソラチカカードを作らなければよかったです。