
引用:ACCOR Hotels公式HP
世界中にサービスを展開する巨大ホテルグループの「マリオット・インターナショナル」、「ヒルトン・ホテルズ&リゾーツ」などの多くは米国を拠点としています。数あるグローバルホテルチェーンの中でヨーロッパを中心に、数多くのホテルを展開しているのがフランス系ホテルチェーンの「アコーホテルズ(ACCOR Hotels)」です。アコーホテルズでは最高級ホテルブランドの「RAFFLES」や、グループ内で最大規模を誇り世界中でも有名な「MERCURE HOTELS」、ビジネスホテルとして比較的リーズナブルに利用できる「ibisホテル」などがあります。現在、アコーホテルズはさまざまなニーズに応じた43ものホテルブランドを有し、日本を含む世界約100か国で5,100以上ものホテルを展開している巨大ホテルチェーンとなっています。
そこで今回は巨大ホテルグループのひとつであるアコーホテルズ誕生までの歴史、アコーホテルズグループのホテル、アコーホテルズの会員制度である「ALL-Accor Live Limitless」の詳細や特典、アコーホテルズで優遇を受けられるようになるクレジットカード「ibis BUSINESSカード」について詳しく解説します。
アコーホテルズの歴史
1963年(昭和38年)、アコーホテルズを設立することとなるポール・デュブリュレ(Paul Dubrule)とジェラール・ペリソン(Gérard Pélisson)が出会いました。出会ってから4年後の1967年(昭和42年)、2人はフランスのリール・レスカンに初のノボテル・ホテル(Novotel hotel)を開業しました。さらに同じ年には「Novotel – SIEH hotel group」という会社を設立してホテル経営を開始しました。
1972年(昭和47年)にはフランス国外への初進出としてスイスのヌーシャテルにノボテル・ホテルが開業しました。1973年(昭和48年)にはレストランチェーンの「コートパイユ(Courtepaille)」を買収しました。1974年(昭和49年)には、グループ初の低価格帯ホテルブランドとなる「イビス・ホテル(ibis Hotel)」がフランスのボルドーにオープンしました。さらに翌年には、3つ星ホテルチェーンの「メルキュール・ホテル(Mercure Hotel)」を買収、グループ初のアフリカ大陸進出も果たしカメルーンにノボテル・ホテルが開業しました。
1983年(昭和58年)には、ツアーオペレーターの「Africatours」を買収し、レジャーツーリズム分野への進出も果たしました。この頃には順調にホテル数を増やしていたこともあり、合計440軒のホテルを保有する新たな会社「Accor」を設立しました。さらにAccorには世界45か国に1,500か所を超えるレストランと3万5,000人を超える従業員がいました。翌年の1984年(昭和59年)、ノボテル・ホテルが中国の北京に進出しオープンしました。1985年(昭和60年)には、フランスに初のサービス分野専門の企業大学「Académie Accor」を設立しました。
1990年(平成2年)にはアメリカのモーテルチェーン6つを買収し北米でも拡大、フランス菓子の基礎を築いたと言われている「ルノートル(Lenôtre)」がAccorグループに参加しました。1999年(平成11年)、Accorは30㎡もの広さを誇るスイートルームを提供する高級ホテルコンセプトを新たに作りました。
2000年(平成12年)には、リアルタイムホテル予約サイトの「accorhotels.com」がオンラインで利用できるようになりました。2007年(平成19年)には、新たなエコノミーブランドホテルの「オール・シーズンズ(All Seasons)」、さらにビジネス旅行者向けの高級ホテルブランド「プルマン(Pullman)」をオープンしました。2008年(平成20年)には、アコーグループの世界標準ロイヤリティプログラムである「A|Club」の運用を開始しました。
2010年(平成22年)には、アジア太平洋地域で400件目となるホテルの「ホテルメルキュール北京ダウンタウン(Mercure Beijing Downtown)」がオープンし、世界中で利用できるホテルチェーンとなりました。2015年(平成27年)には、ホスピタリティ業界向けのデジタルサービスのスペシャリスト「FASTBOOKING」を買収しました。2016年(平成28年)には、「フェアモント・ホテル(Fairmont)」、「ラッフルズ・ホテル(Raffles)」、「スイスホテル(Swissôtel)」の3つのラグジュアリーホテルブランドを完全に傘下に入れました。これにより、世界の中でも高級ホテルブランドを数多く展開するホテルグループへとなりました。翌年にはアコーホテルズがカタール航空とパートナーを結び、ロイヤリティプログラムにて更なる特典が受けられるようになりました。2019年(令和元年)、アコーホテルズは「ホテルを超えて」という野心を伝える革新として、リニューアルしたロイヤリティプログラムの「ALL – Accor Live Limitless」を発表しました。
現在まででホテルを中心とするさまざまな企業を迎え入れ、アコーホテルズはさまざまなニーズに応じた43ものホテルブランドを有し、日本を含む世界約100か国で5,100軒以上ものホテルを展開している巨大ホテルチェーンとなっています。
アコーホテルズグループのホテル

引用:ACCOR Hotels公式HP
アコーホテルズグループでは43ものホテルブランドが存在しており、約100か国に5,100を超えるホテルが展開されています。ここではそんなさまざまなホテルブランドの中から一部を抜粋してホテルブランドの特徴を解説します。
ラッフルズ・ホテルズ&リゾーツ

引用:ACCOR Hotels公式HP
アコーホテルズグループの最高級ホテルのラグジュアリーに分類されているのが「ラッフルズ・ホテルズ&リゾーツ(RAFFLES HOTELS & RESORTS)」です。ラッフルズでは「An Oasis for the Well Travelled」をモットーとし、128年以上にわたって旅慣れた方へのオアシスとして役割を果たしています。エキゾチックな雰囲気と併せて、現地の文化を尊重した最高級のおもてなしにより最高の居心地となること間違いないでしょう。
現在ラッフルズは、アジア太平洋地域やヨーロッパを中心に23軒を展開しています。まだ日本には進出してきていないホテルブランドですので、海外旅行や出張の際に利用してみてはどうでしょうか。
ソフィテル

引用:ACCOR Hotels公式HP
アコーホテルズグループの最高級ホテルブランドのひとつとして非常に有名なブランドが「ソフィテル(SOFITEL)」です。ソフィテルはフランス初の国際的なラグジュアリーホテルとして誕生したこともあり、贅沢さとフランスのアール ド ヴィヴィール(暮らしの芸術)や伝統的なカルチャー、フランスの美食を存分に満喫できる環境が整えられています。
現在ソフィテルは、世界40か国以上で合計120以上のホテルを展開しています。かつては日本にも「ソフィテル東京」がありましたが、残念ながら現在は日本にソフィテルはありません。
グランドメルキュール

引用:ACCOR Hotels公式HP
アコーホテルズグループのプレミアムに分類されているホテルブランドとして有名なのが「グランドメルキュール(GRAND MERCURE)」です。地元文化やその土地の伝統的な祭典を大切にしているホテルです。お客様が観光地を存分に堪能できるよう、その土地の味わい、香り、音、装飾に力を入れたサービスが充実しています。
現在グランドメルキュールは、アジア太平洋、中東、ラテンアメリカなどの13か国の観光地を中心に60軒のホテルを展開しています。日本にはまだ進出していないホテルブランドですが、タイやベトナム、韓国など日本人に人気の近隣国にもたくさん展開されているため、訪れた際にはぜひ利用してみてはどうでしょうか。
スイスホテル・ホテルズ & リゾーツ
アコーホテルズグループのプレミアムに分類されているブランドのひとつが「スイスホテル・ホテルズ&リゾーツ(Swissôtel Hotels & Resorts)」です。スイスホテルは、他では味わえない真のスイス流ホスピタリティとインテリジェントなデザインと、その土地の優雅な雰囲気を融合させた空間となっています。
現在スイスホテルは、世界中に35のホテルを展開しています。日本には「スイスホテル 南海 大阪」があり、国内にいながらスイス流のおもてなしを堪能することができます。
メルキュール・ホテルズ

引用:ACCOR Hotels公式HP
アコーホテルズグループの中級ホテルブランドとしてグループ内最大の規模をほこり世界中から高い知名度を誇るのが「メルキュール・ホテルズ(MERCURE HOTELS)」です。メルキュールでは本格的なインテリアが整った空間と地元の食材を使った料理を楽しめる環境が整っています。さらに、最高のおもてなしと感動が比較的リーズナブルに体験できるということもあり、旅行者やビジネスパーソンから高い人気を誇っています。
現在メルキュール・ホテルズは五大陸すべての地域になんと756軒ものホテルを展開しています。日本には「メルキュール沖縄那覇」、「メルキュール京都ステーション」など合計8つのホテルが展開されています。
イビススタイルズ
アコーホテルズグループの中でエコノミーに分類されており有名なホテルブランドが「イビススタイルズ(ibis Styles)」です。お客様を笑顔にすることを大切に考え、他にはない独自の出材やテーマ、個性を色濃く持つホテルブランドです。アコーホテルズグループの中でも手頃な価格とは言え、枕やバスルームなど細部までこだわりぬいた空間が提供され、価格以上の最高のおもてなしを受けることができます。
現在イビススタイルズは、世界中に23のホテルを展開しています。日本には、「イビススタイルズ 大阪 難波」、「イビススタイルズ京都四条」など合計7軒があります。
国内のアコーホテルズ
表 国内のアコーホテルズのホテル一覧
カテゴリー | ブランド | ホテル名 |
ラグジュアリー | バンヤンツリー | ダーワ・悠洛 京都 by バイヤンツリー・グループ |
ギャリア・二条城 京都 by バイヤンツリー・グループ | ||
プレミアム | プルマン | プルマン東京田町 |
スイスホテル | スイスホテル 南海 大阪 | |
ミッドスケール | メルキュール | メルキュール札幌 |
メルキュール東京銀座 | ||
メルキュール横須賀 | ||
メルキュール飛騨高山(2022年12月オープン) | ||
ザ サイプレス メルキュール名古屋 | ||
メルキュール京都ステーション | ||
メルキュール東急ステイ大阪難波 | ||
メルキュール沖縄那覇 | ||
ノボテル | ノボテル沖縄那覇 | |
エコノミー | イビス | イビス 大阪 梅田 |
イビス・バジェット | イビスバジェット 大阪 梅田 | |
イビス・スタイルズ | イビス スタイルズ 札幌 | |
イビススタイルズ東京ベイ | ||
イビススタイルズ東京銀座 | ||
イビススタイルズ名古屋 | ||
イビス スタイルズ 京都 ステーション | ||
イビススタイルズ京都四条 | ||
イビススタイルズ 大阪 難波 |
日本国内には以上の表に示した通りのホテルが存在しています。これらのホテルではアコーホテルズの会員制度「ALL – Accor Live Limitless」(後ほど説明)の特典を利用できます。しかし、ホテルによっては一部の特典が対象外となることがあるため、あらかじめ注意が必要です。
アコーホテルズの会員制度「ALL – Accor Live Limitless」

引用:ACCOR Hotels公式HP
ここまででアコーホテルズに属するホテルブランドの特徴を解説しました。アコーホテルズはお客様のニーズに応じたさまざまなコンセプトを持つホテルがあり貴重な滞在となること間違いないでしょう。しかし、アコーホテルズのホテルブランドには高級なところもあり誰もがいつでも宿泊できるというホテルとは言えないかもしれません。高級ホテルであることは確かですが、アコーホテルズの会員制度をしっかりと理解して使いこなすことでとてもお得に利用できるようになります。ここではアコーホテルズの会員制度である「ALL – Accor Live Limitless(以下、ALLと表記する)」の詳細について解説します。
会員になることで、アコーホテルズが提携している世界中の3,000軒以上ものホテル(アコーホテルズグループでもALLに加盟していないホテルもあるため注意)で会員限定特典を受けられるようになります。また、入会は無料のため利用する頻度が少ないという方でも安心して入会可能です。会員資格(ロイヤリティステータス)は入会時に与えられる「クラシック」、そして各条件を満たした場合に与えられる上級会員資格の「シルバー」、「ゴールド」、「プラチナ」「ダイヤモンド(リミットレス)」の5つがあります。会員になると10 EURごとの支払いでALLステータスポイントとALLリワードポイントの2種類を貯めることができます。会員資格別の獲得ポイント数は以下の通りです。
- クラシック :5~25 ALLステータスポイント+5~25 ALLリワードポイント
- シルバー :5~25 ALLステータスポイント+6.25~31 ALLリワードポイント
- ゴールド :5~25 ALLステータスポイント+7.5~37 ALLリワードポイント
- プラチナ :5~25 ALLステータスポイント+8.75~44 ALLリワードポイント
- ダイヤモンド:5~25 ALLステータスポイント+8.75~44 ALLリワードポイント
獲得したポイントはアコーホテルズグループの無料宿泊特典やさまざまなサービスに利用することができ、より快適な滞在が可能となります。これ以降はそれぞれの資格でどのような特典が受けられるのかを解説します。
クラシックステータスの特典

引用:ACCOR Hotels公式HP
ALLの会員となると自動的に付与される会員資格が「クラシック」です。ALLへの入会自体は無料ですが、ポイント付与以外にも多くの会員限定特典がありますのでご紹介します。
まず、「メンバー料金」です。ALLのホームページであるall.comもしくはAccor ALLアプリ経由でALLと提携しているホテルを予約することで、なんと1回目の予約から通常価格から最大10%引きの価格でご利用できるようになります。
2つ目が「オンラインチェックイン、エクスプレスチェックアウト」です。ALL会員となることで到着前日からオンラインチェックインが可能となり、到着時にはスムーズにお部屋へと移動できるようになります。さらに、チェックアウト時にはルームキーを返却するのみで余計な手続きが不要のエクスプレスチェックアウトが可能となります。
3つ目が「世界中で無料インターネットアクセス」です。ALL会員の方は世界中の提携ホテルをご利用時には、無料でインターネットを利用できるようになります。
4つ目に「プライベートセールへの先行アクセス」です。アコーホテルズグループでは年2回セールが行われています。その際にALL会員限定で一般予約開始の48時間前からアクセス可能となります。お得な料金のお部屋をいち早く予約できる大変うれしい特典です。
5つ目に「ヘルスクラブおよびスポーツ施設」です。アコーホテルズグループの施設で有料の場合でもALL会員であれば無料での利用が可能となります。
6つ目に「専用カスタマーサポート」です。どのような小さな質問であっても丁寧に対応してもらえる専用のカスタマーサポートが利用できるようになります。
7つ目に「パートナーのサービスと特典のご利用」です。獲得したアコーリワードポイントはアコーの提携パートナーにて利用・お得に貯めることが可能です。パートナーに関しては後ほど詳しく解説します。
無料でこれだけの特典が受けられるため、入会しないという選択はないのではないでしょうか。
ALL上級会員へのステータスレベルアップ条件
ALLの上級会員となるには「宿泊数」、「ステータスポイント」のいずれかの項目において条件を満たす必要があります。ステータスポイントを考える際には注意が必要なため、上級会員の説明に移る前に詳しく説明します。
ステータスポイントは少し触れた通り、アコーホテルズグループでの10 EURごとの支払いで獲得できるポイントです。全ステータス共通して、10 EURごとに5~25ステータスポイント獲得可能です。アコーホテルズグループのホテルブランドによって獲得ポイントが異なるため以下に詳細を示します。
- 5ステータスポイント/10 EUR:「アダジオアクセス」、「JO & JOE」、「グリート」
- 10ステータスポイント/10 EUR:「マントラ」、「ペッパーズ」、「ブレイクフリー」、「アートシリーズ」、「アダジオおよび長期滞在向けブランド」
- 12.5ステータスポイント/10 EUR:「イビス」、「イビス・スタイルズおよびママシェルター」
- 25ステータスポイント/10 EUR:上記以外のすべてのアコーブランド
となります。ブランドによって獲得できるステータスポイントが異なるため、獲得ポイント数を利用して上級会員資格の獲得を目指す場合には、ホテルブランドごとの獲得ポイント数をあらかじめ確認しておくようにしましょう。これを踏まえた上で各上級会員の説明に移ります。
シルバーステータスの特典

引用:ACCOR Hotels公式HP
ALLの上級会員として最も簡単に獲得できる会員資格が「シルバー」です。シルバーステータスを獲得するには10泊または、2,000ステータスポイント(例: 8,00EUROの支払い(10.4~12万円相当))のいずれかをクリアする必要があります。先述した通り、ステータスポイントの基準によりシルバーステータスを目指す場合には、支払い額は同じであってもホテルブランドによって、獲得ポイント数が大きく変動します。あらかじめポイント数を確認しておくのが面倒な方や不安な方は、10泊を満たす方が簡単かもしれません。シルバーステータスを獲得すると先述したメンバー特典に加えて新たな特典が受けられます。
まずは「プライオリティデスク」です。シルバーステータス以上となると、メンバー専用のフロントデスクを利用して優先的にチェックインを済ませることができます(フェアモント限定でクラシック会員から可能)。チェックインカウンターが混雑している場合でもスムーズにお部屋へと移動できるようになるでしょう。
2つ目に「ウェルカムドリンク」です。ホテルへのチェックイン時にウェルカムドリンクが1杯無料で提供されます。ホテルによってウェルカムドリンクは異なりますので、詳しくは直接ホテルへ問い合わせてみてください。
最後に「レイトチェックアウト」です。空室状況によっては希望によりレイトチェックアウトが可能となります。あわただしい朝を過ごすことなくチェックアウトを迎えられることは大きなメリットです。
シルバーステータスは上級会員としては最も取得しやすいステータスです。計画的にホテルを予約していくことで、資格獲得は決して難しいものではないでしょう!
ゴールドステータスの特典

引用:ACCOR Hotels公式HP
ALLの上級会員としてシルバーステータスの一つ上になる会員資格が「ゴールド」です。ゴールドステータスを獲得するには30泊または、7,000ステータスポイント(2,800 EURの支払い(36.4~42万円相当))のいずれかをクリアする必要があります。もしくは、「ibis BUSINESSカード」という有料会員プログラムのカードを発行することでもゴールドステータスになることが可能です。ibis BUSINESSカードに関しては後ほど紹介します。ゴールドステータスを獲得すると先述したシルバー特典に加えて新たな特典が受けられます。
まずは「アーリーチェックイン」です。シルバーステータスではレイトチェックアウトのみでしたが、ゴールドステータス以上ではアーリーチェックインも可能となります。こちらも当日の空室状況によっては出来ないことがあるため、あらかじめ確認しておくことをおすすめします。
2つ目に「お部屋確保」です。宿泊希望のホテルが満室であっても、エリートステータス限定のお部屋を開放してもらうことが可能です。ゴールドステータス会員の場合到着3日前までに予約することでお部屋が確保されます。一部除外される場合もあるため、あらかじめ条件を確認しておきましょう。
3つ目に「1つ上のカテゴリーへのルームアップグレード」です。チェックイン時の空室状況によっては、1つ上のカテゴリーの部屋に無料アップグレードしていただけます。もしもアップグレードが難しい場合には、同カテゴリー内での優良ルーム(高層階、より望ましい眺め、角部屋、より良いアメニティ)などのサービスが受けられます。こちらも一部制限があるためあらかじめ確認しておくことをおすすめします。
最後に「ウェルカムアメニティ」です。こちらはホテルによって内容が異なり、イビス・ホテルなど一部ホテルブランドでは提供されませんので、利用予定のホテルへ直接確認しておくことをおすすめします。
旅行好きな方や出張が多い方はアコーホテルズの提携ホテルを優先して選択することで十分にステータスアップ可能だといえるでしょう。
プラチナステータスの特典

引用:ACCOR Hotels公式HP
ALLの上から2番目の上級会員資格となるのが「プラチナ」です。プラチナステータスを獲得するには60泊または、1万4,000ステータスポイント(5,600 EURの支払い(72.8~84万円相当))のいずれかをクリアする必要があります。プラチナステータスを獲得すると先述したゴールド特典に加えて新たな特典が受けられます。
まずは「プレミアムWi-Fi」です。アコーホテルズグループのホテルでは無料インターネットが利用できましたが、プラチナステータス以上でプレミアムWi-Fiが利用可能となります。高速インターネット接続が可能となるため、ストレスなく過ごせること間違いないでしょう。
2つ目に「お部屋確保」です。ゴールドステータスでは到着3日前までの予約のみに適用でしたが、プラチナステータスでは到着2日前までの予約に対応してくれるようになります。
3つ目に「滞在中の無料リモート診察」です。滞在中に医療対応が必要となったお客様に対して、緊急性がない場合に限り、パートナーシップを結んでいる医療機関の医師によるリモート診察が客室から無料で受けられるようになります。
4つ目に「Suite Night Upgrade」です。1泊スイートルームへの無料アップグレードが2回可能となります。アコーホテルズの公式サイトから予約した場合にいつでも適用することが可能です。さらになんとこれ以降は4,000ステータスポイントごとに1泊分プレゼントされます。
5つ目に「エグゼクティブラウンジへのアクセス」です。エグゼクティブラウンジが設置されている場合、無料でアクセスでき、朝食、アフタヌーンティー、アルコール飲料などを楽しむことができます。会員本人様に加えて同室に宿泊しているお客様のみが対象となります。フェアモントゴールドラウンジは対象外となります。
最後6つ目に「無料朝食」です。10 EUR相当のバウチャー10枚(およそ1,400円分が10枚)がアカウントに付与されます。お食事やスパなどで利用することが可能となります。プラチナステータスではアジア太平洋地域のみで利用可能となります。詳しくは各ホテルへ確認してみましょう。
プラチナステータスではスイートルームへのアップグレード、エグゼクティブラウンジアクセス、一部朝食無料など非常に快適な滞在となる特典が追加されました。条件が厳しめのため計画的に宿泊していくことが重要となるでしょう。
ダイヤモンドステータスの特典

引用:ACCOR Hotels公式HP
ALLの中で最上級会員資格となるのが「ダイヤモンド(リミットレス)」です。ダイヤモンドステータスを獲得するには2万6,000ステータスポイント(10,400 EURの支払い(135.2~156万円相当))の基準をクリアする必要があります。ダイヤモンドステータスを獲得すると先述したプラチナ特典に加えて新たな特典が受けられます。
まずは「無料朝食」です。プラチナステータスではアジア太平洋地域限定のサービスでしたが、世界中で利用可能となります。アジア太平洋地域では毎日対象ですが、ほかの地域では週末のみの特典となります。あらかじめ各ホテルへ確認をしておくことをおすすめします。
2つ目が「ご家族やご友人に上のステータスをプレゼント」です。なんとダイヤモンドステータスとなると、ご指定の方にゴールドステータスを無料でプレゼントすることが可能となります。気の知れた方も含めさらに快適な滞在ができること間違いないでしょう。
これまでにないような豪華特典と最高級のおもてなしを体験できるのがダイヤモンドステータスです。ステータスポイントのみが条件となっており非常に高く設定されています。獲得できるステータスポイント数をしっかりと確認したうえで計画的に利用することでギリギリ獲得できる領域だといえるのではないでしょうか。
アコーホテルズの提携パートナー

引用:ACCOR Hotels公式HP
アコーホテルズには、航空会社、交通、ライフスタイルなど数多くの提携パートナーがあります。それらの提携パートナーを利用することでALLポイントを効率的に貯める・使えるようになり、さらに快適な滞在や旅行を実現できます。ここではアコーホテルズの提携パートナーについて解説します。
航空会社
アコーホテルズの提携航空会社では、無料宿泊券や無料の特典航空券が利用でき、ポイントや航空会社のマイレージも貯まりやすくなります。提携航空会社の一部はプリビレッジ提携航空会社として、宿泊やフライトでALLステータスポイントと航空会社のマイレージの両方を貯めることができます。カタール航空、エールフランス航空、KLMオランダ航空、カンタス航空などが該当し、ALLと航空会社のマイレージクラブに登録することで、特典が得られるようになります。
また、プリビレッジ提携航空会社以外にもALLリワードポイントとマイルの交換が可能な30の航空会社があります。たとえば以下の航空会社のマイルと交換可能です。
- 日本航空(JAL)
- 大韓航空
- シンガポール航空
- タイ国際航空
- デルタ航空
- ユナイテッド航空
- キャセイパシフィック航空
- ブリティッシュエアウェイズ
- エミレーツ航空
- エティハド航空
- エアカナダ
- エアチャイナ
など日本への就航路線や日本人利用者が多い航空会社も多数パートナーとなっています。また大手アライアンスのスターアライアンス、ワンワールド、スカイチームのすべてを網羅しているため、マイレージの交換先に困ることもなさそうです。
交通
航空会社以外にも交通関連の連携パートナーが多数あり、お得な割引を利用できるようになっています。提携パートナーは以下のようになっています。
- Europcar
- Grab
- Hertz
- Avis
- SIXTレンタカー
- Eurostar
レンタカー会社や、東南アジア各国で利用可能な配車アプリのGrab、ヨーロッパの高速鉄道であるユーロスターなどでお得な利用が可能で、さらにALLリワードポイントも獲得できます。
ライフスタイル
ヨーロッパ諸国と中国に展開する高級アウトレットビレッジ「The Bicester Collection」が提携パートナーとなっているため、テクノロジー、家電、ファッション、美容など様々な分野の専門ブランドで、お得なショッピングが可能となります。さらに施設内の有名レストランでの本格的な料理とおもてなしを最大60%オフで体験することが可能です。
また、「Paris Saint-Germain Football Club」ともパートナーのため、一部試合の前売りチケットを購入可能です。さらにALL VIPボックス席での観戦や豪華おもてなしも付いており、貴重な体験となること間違いなしです。
トラベル関連の特典
アコーホテルズではトラベル関連でも提携パートナーを結んでいます。以下の提携パートナーがあるため、旅行や出張が一段と快適となること間違いないでしょう。
- シートリップ 携程旅行
- GILTEDGE AFRICA
- Hua Zhu 成就美好生活
- Luggage Free
- プライオリティ・パス
中国国内で数多く展開するHUAZHUホテルグループや、アフリカ旅行のスペシャリストとして有名なGILTEDGE AFRICAなどが提携パートナーとなっています。
さらに、旅行好きや出張が多い方には嬉しいプライオリティ・パス(Priority Pass)もパートナーです。世界1,300か所以上のプライオリティ・パス提携ラウンジの利用によるポイント獲得や、お得な価格での入会が可能です。プライオリティ・パスでは世界中の空港ラウンジや数多くの航空会社ラウンジが使用でき、無料インターネット、軽食、アルコール、シャワールームなどを兼ね備えた空間で、搭乗までの時間を過ごすことができます。疲れが溜まりやすい飛行機移動も快適となること間違いないでしょう。
ibis BUSINESSカード

引用:ACCOR Hotels公式HP
アコーホテルズグループのロイヤリティプログラムALLではさまざまな特典がありましたが、ALLのほかにもアコーホテルズグループでお得な利用が可能となる登録プログラムがあります。それは「ibis BUSINESS」です。そしてibis BUSINESSに登録して「ibis BUSINESSカード」を発行することで、アコーホテルズグループの「イビス(ibis)」、「イビス・スタイルズ(ibis Styles)」、「イビス・バジェット(ibis budget)」の各ホテルブランドにて、ALLに加えて新たな特典を受けられるようになります。ここではイビスブランドを中心に優遇を受けられる「ibis BUSINESSカード」の紹介をします。
基本情報
お得な利用が可能となるプログラムのカードと聞いてクレジットカードを思い浮かべる方も多いかもしれません。今回ご紹介する「ibis BUSINESSカード」はクレジットカードではなく、有料登録プログラム「ibis BUSINESS」の会員カードのようなものです。
アコーホテルズグループには、中価格帯ホテルから低価格帯ホテルに位置付けているホテルブランドとして「ibis(イビス)」、「イビス・スタイルズ(ibis Styles)」、「イビス・バジェット(ibis budget)」があります。ibis BUSINESSは3つのイビス系ホテルを対象とした有料登録プログラムとなっています。ibis BUSINESSカードは年会費90 EUR(およそ1万1,700~1万3,500円)(税込み)で発行することが可能となっています。世界中になんと2,000軒以上もあるイビス系ホテルで会員限定特典を受けられるようになります。具体的な特典内容を紹介します。
カード保有者限定特典
365日メンバー限定割引
まず、365日いつでもibis BUSINESS会員限定の価格でお部屋の予約が可能となります。アコーホテルズグループの公式ホームページ、公式アプリ、予約センター、ホテルへの直接予約の場合に限り、フレキシブルレートから10%割引、非フレキシブルレートから5%割引価格となります。これらの割引はロイヤリティプログラムALLの特典割引やメンバー料金と併用できるため、非常にお得に利用できること間違いないでしょう。
ご到着48時間前までのお部屋確保
ibis BUSINESSカード保有者はなんとご到着48時間前までにお部屋を予約することで、希望するお部屋が確保されます。お部屋確保48時間前の特典はALLのプラチナステータス相当であり、エリートステータス並みのサービスが受けられるようになります。急な出張などでホテルに空室がない場合でも安心の制度です。
ALLゴールドステータスの特典
さらに、ibis BUSINESSカードを発行することで、なんとALLのゴールドステータスが無料で付与されます。ゴールドステータス獲得には、30泊または、7,000ステータスポイント(2,800 USDの支払い(36.4~42万円相当))のいずれかをクリアする必要があり、数回の利用で獲得できるようなステータスではありませんでした。もちろん、ゴールドステータス特典のアーリーチェックイン・レイトチェックアウト、ウェルカムドリンクなどのサービスも、ALLに参加しているアコーホテルズグループのホテルすべてで受けることが可能です。年間90 EURでゴールドステータスを獲得できることは大きなメリットではないでしょうか。
レストランやバーでの10%オフ
ibis BUSINESSカードを発行した方は、イビス、イビス・スタイルズ、イビス・バジェットのホテル内のレストランとバーでのお支払い料金が10%オフとなります。さらに、ホテルに宿泊しない場合でもこの割引特典が利用可能です。いつでもお得にレストランやバーを利用できるのは非常にうれしい特典ですよね。
ibis BUSINESSカードのまとめ
ALLとは別の有料登録プログラムのibis BUSINESSで発行される「ibis BUSINESSカード」について解説してきました。ibis BUSINESSカードはクレジットカードではなくプログラムの会員カードであり、年会費90 EUR(およそ1万1,700~1万3,500円)(税込み)で発行可能でした。
イビス系ホテルを中心として割引価格で利用可能であったり、ALLのゴールドステータスを獲得できたりと魅力的な特典が多くありました。エリートステータスになれるほど頻繁に利用はしないが、お得に快適な滞在がしたいという方にはおすすめのプログラムかもしれません。
ibis BUSINESSの特典が受けられるホテルにも一部制限がありますので、詳しい内容を確認してみて、作成するかどうかを検討してみてください!
まとめ
今回はフランス系高級ホテルチェーンであるアコーホテルズグループの今日までの歴史、アコーホテルズグループの一部のホテル、会員制度であるALL- Accor Live Limitless、アコーホテルズと一緒にお得利用ができるさまざまな提携パートナー、ibis BUSINESSカードついて解説してきました。アコーホテルズと聞くと「ラッフルズ・ホテル」や「ソフィテル」など高級ホテルと感じる方もいたかもしれません。高級ホテルであることは紛れもない事実ですが、アコーホテルズの会員制度や数多くある提携パートナー、有料登録プログラムのibis BUSINESSを有効活用することで、お得にサービスを利用できることがわかりました。また、ALLは無料で入会可能でした。宿泊する機会が少ない方も、メンバーになるだけで特典があったのでぜひ入会してみましょう!今回ご紹介した内容を参考にアコーホテルズグループをお得に利用して、より快適な旅行や出張をしてみてはどうでしょうか。