ANAマイレージクラブの中でも最高位のステイタスが「ダイヤモンド」です。取得の難易度は高いですが、ダイヤモンドになると飛行機に乗る前から「まるでVIPになったかのような待遇」を受けることができます。
【ANA公式サイトより】
ここではダイヤモンドステイタスの特徴、そして取得を考えている人に向けて「2024年のおすすめ修行ルート」について紹介します。
ANAダイヤモンドステイタスとは
ANAダイヤモンドステイタスは「ANAマイレージクラブ」の4つのステイタス(「一般」「ブロンズ」「プラチナ」「ダイヤモンド」)で最上位になります。
最上位だからこそ受けることができる特典がたくさんあり、ANAの飛行機を利用する際には、予約や搭乗の段階から一般の人とは違う「まるでVIP」のような扱いを受けることができます。また、ANAが加盟している航空連合「スターアライアンス」でも上級会員の扱いとなります。
【筆者提供】
ANAダイヤモンドステイタスのすごい特典
ダイヤモンドステイタスになると飛行機を利用するときの特典も大きく変わります。ANAのステイタスでは、ラウンジの利用や手荷物の優先返却サービスを受けることができる「プラチナ」が有名ですが、ダイヤモンドと比較するとサービス内容の大きな違いを感じます。
【ANA公式サイトより】
〈ANAプラチナステイタスとダイヤモンドステイタスの違い〉
ステイタス | プラチナ | ダイヤモンド |
スターアライアンスのステイタス | ゴールド | ゴールド |
専用デスク | 〇 | 〇 |
ANAスイートラウンジ | ― | 〇 |
ANAラウンジ | 〇 | 〇 |
コンシェルジュサービス | ― | 〇 |
座席のアップグレード
(国際線プレミアムエコノミー含む) |
〇 | 〇 |
国内線予約先行受付 | 〇 | 〇 |
国内線座席指定優先 | 〇 | 〇 |
有償航空券予約時の優先空席待ち | 〇 | 〇 |
国内線特典航空券の優先空席待ち | ― | 〇 |
国際線特典航空券の優先 | 〇 | 〇 |
国際線新規発券手数料無料 | ― | 〇 |
優先チェックインカウンターの利用 | 〇 | 〇 |
専用保安検査場 | 〇 | 〇 |
手荷物優先受取 | 〇 | 〇 |
手荷物許容量の優待 | 〇 | 〇 |
優先搭乗案内 | グループ2 | グループ1 |
空港での優先空席待ち | ダイヤモンドの次 | 最優先 |
アップグレードポイント
(付与数は前年実績で変動) |
〇 | 〇 |
フライトボーナス
(保有カード、継続年数で変動) |
90~105% | 115~130% |
カード継続ボーナスマイル | 2000マイル | 2000マイル |
マイル有効期限の延長 | ― | 〇 |
マイルからANAスカイコインへの交換倍率 | 1.7倍 | 1.7倍 |
セレクション特典 | ・プレミアムメンバー限定ANAセレクション
・マガジン「ana-logue」年3回 ・オリジナルフライト卓上カレンダー/デスクダイアリー |
・オリジナルネームタグ
・150,000PP達成で限定ネームタグとバゲージタグ ・限定選択式特典 ・プレミアムメンバー限定ANAセレクション ・マガジン「ana-logue」年3回 ・オリジナルフライト卓上カレンダー/デスクダイアリー |
上記のように差が生じてきます。たくさんあるダイヤモンド特典の中でも特に大きいのが
①ANAスイートラウンジの利用
空港に設置されている「ANAラウンジ」の中でも上位に位置する「スイートラウンジ」は羽田(国内・国際両方)、成田(国際線)、新千歳、伊丹、福岡、那覇空港の6空港にしか設置されていない特別なラウンジです。利用できるのは「ダイヤモンド会員」などのごく少数に限定されていて、混雑することがほとんどない、静かなラウンジで過ごすことができます。サービスもANAラウンジで一般的なサービスは完備されています。加えて食事であれば、おにぎりやパン、御当地の名物軽食などが提供されます。ビールなどの銘柄も複数そろえられているなど、全てがANAラウンジよりもワンランク上になっています。
【ANA公式サイトより】
②優先チェックインカウンターが利用可能
ANAダイヤモンドメンバーはチェックインをする際に「優先チェックイン」を利用できます。専用のカウンターが用意されているので、混雑する時間でも素早くチェックインが可能です。
新千歳空港、羽田空港、伊丹空港、福岡空港国内線旅客ターミナルビルを出発する場合には、専用のチェックインカウンター、専用保安検査場があり一般の人とは異なる動線になっています。混雑も少なくスムーズに移動できるだけでなく、保安検査場からANAラウンジへ直行できて便利です。
国際線を利用する場合には、基本ファーストクラスのチェックインカウンターの利用ができます。成田空港にはファーストクラス利用者、ダイヤモンド会員のみが利用できる「Zカウンター」と呼ばれる専用チェックインカウンターがあり、ホテルのロビーでチェックインするようなVIP待遇を受けることができます。ここも専用のセキュリティーチェックがあり、出国審査までストレスフリーな移動をすることができます。
【筆者提供】
③優先搭乗をすることができる
ダイヤモンドメンバーは飛行機に乗るときにも優先的に搭乗できる「グループ1」が付与されます。国内線の場合、最初に「小さい子ども連れやお手伝いが必要な方」が搭乗する事前改札サービスがあり、ダイヤモンド会員(グループ1)はこの次になります。プラチナ会員やSFC(スーパーフライヤーズ会員)は、ダイヤモンドの次の「グループ2」、その後に一般の人の搭乗が続きます。
早く飛行機に乗ることができるので、機内に入ってから慌てて荷物を片付ける必要はありませんし、手荷物を入れる場所も確実に確保できます。
【筆者提供】
④マイルの有効期限がなくなる
2つ目は、ダイヤモンドサービスの提供期間中、保有しているマイルの有効期限がなくなります。たくさんのマイルを貯めて、一気に使うと考えてもマイルの有効期限が元々、36ケ月なので期限切れが気になるところです。ダイヤモンドになれば、マイルの有効期限がなくなるので大量のマイルを貯めることができます。
また、ダイヤモンドの資格を失っても、そこからマイルの有効期限が36か月(3年間)延長をされます。「加算されてから36か月有効」だったものが「ダイヤモンドを失ってから36ケ月有効」に変わるので、マイルの寿命を延長させる意味でも、ダイヤモンドのステイタスを取る意味があります。
⑤空席待ちは最優先の「S」
飛行機の空席待ちをする際は、優先待ちの種別(S⇒A⇒B)によって呼ばれる順番が変わります。ダイヤモンド会員は「種別S」が割り当てられるため、最優先で空席を手配してもらうことができます。(「A」で空席待ちが多数いても、「S」が途中で入ると「S」が優先される)忙しい移動中に欠航があっても別便を最優先で手配してもらえ、助かる人も多いはずです。
【筆者提供】
ANAダイヤモンドステイタスの獲得条件
魅力的な特典がたくさんある「ダイヤモンドステイタス」ですが、達成のハードルはかなり高いです。その理由を解説していきます。
プレミアムポイントの獲得
ダイヤモンドステイタスを獲得するにはANAまたはANAの提携航空会社(スターアライアンス含む)に搭乗し、プレミアムポイント(以下PP)を獲得します。
PPは以下の式で計算されます
〇予約クラス・運賃種別ごとの積算率
①国内線運賃別積算率
150% | プレミアム運賃
プレミアム小児運賃 プレミアム障がい者割引運賃 ANA VALUE/SUPER VALUE PREMIUM(Child) プレミアムBiz プレミアムビジネスきっぷ |
125% | ANA VALUE PREMIUM 3
ANA SUPER VALUE PREMIUM 28 プレミアム株主優待割引運賃 プレミアム小児株主優待割引運賃 |
100% | ANA FLEX
ビジネスきっぷ 小児運賃 障がい者割引運賃 介護割引 ANA VALUE (Child)/ANA SUPER VALUE(Child) 各種アイきっぷ プレミアム個人包括旅行割引運賃 Biz |
75% | ANA VALUE 1,3,7,21,28,45,55,75
ANA VALUE TRANSIT 1,3,7 ANA SUPER VALUE TRANSIT 21,28,45,55,75 株主優待割引運賃 小児株主優待割引運賃 いっしょにマイル割(同行者) |
50% | 個人包括旅行運賃
個人包括旅行割引運賃 スマートU25 スマートシニア空割 ANA SUPER VALUE SALEなど |
②国際線運賃別積算率
積算率 | 航空券予約クラス |
150% | F,A,J |
125% | C,D,Z |
100% | G,E,Y,B,M |
70% | P,N,U,H,Q |
50% | V,W,S,T |
30% | L,K |
〇路線倍率
【路線倍率一覧】
国内線 | 2倍 |
国際線(ANAグループ運航便の日本発着アジア・オセアニア・ウラジオストク路線) | 1.5倍 |
国際線(ANAグループ運航便のその他路線、スター アライアンス加盟航空会社・スター アライアンス コネクティングパートナー運航便) | 1倍 |
〇搭乗ポイント
航空券の種別によって搭乗ポイントが加算され、『400ポイント・200ポイント・0ポイント』の3種類がある
【ANA公式サイトより】
例えば東京から沖縄まで普通運賃(ANA FLEX)を利用して跳ぶと獲得できるPPは以下のようになります。
【ANA公式プレミアムポイントシミュレーションより】
ダイヤモンドステイタスの達成基準
ダイヤモンドステイタスを獲得するためには、ANAまたはANAの提携している航空会社の飛行機に乗り「PP」を貯めます。
そして、1月から12月までの1年間で以下の条件を満たすとステイタス獲得です。
【ANAマイレージクラブ ステイタスと獲得条件】
ステイタス | 必要プレミアムポイント(PP) |
ブロンズ | 30,000 PP
うちANAグループ運航便15,000 PP以上 |
プラチナ | 50,000 PP
うちANAグループ運航便25,000 PP以上 |
ダイヤモンド | 100,000 PP
うちANAグループ運航便50,000 PP以上 |
ダイヤモンドステイタスは、「1年間に100,000プPP(かつANAグループ運航便50,000PP以上)」を獲得すれば、ダイヤモンドになることができます。
しかし、「100,000PP」と言っても簡単な数字ではありません。
一例として
『東京(羽田)と沖縄(那覇)間を普通運賃(ANA FLEX)で飛ぶ』と、片道で獲得できるPPは2,368PP、ダイヤモンド達成基準の100,000PPに到達するには22往復する必要があります。1月に2回は沖縄を往復するペースとなります。割引運賃の場合、PPの積算率が下がるため、概ね34往復程度は必要になります。
ANA FLEXの同区間の運賃はおよそ片道53000円、22往復するとなるとダイヤモンドを取得するだけで230万円以上の費用がかかります。これではさすがにお金の面でも、時間の面でも大変です。
そこで1つ知っておきたいのが「ライフソリューションサービス」になります。
ライフソリューションサービスの適用で半分の費用と時間でダイヤモンドに
ANAが提供するサービスの1つにライフソリューションサービスがあります。これは、ANAが提供する1412のサービスのうちいくつかを利用し、さらに2つの条件を満たすとANAマイレージクラブのステイタスを獲得できるものです。ダイヤモンドステイタスを獲得する条件は以下の表のようになります。
ステイタス | ダイヤモンド |
年間の獲得プレミアムポイント (ANAグループ運航便利用分のみ) | 50,000 PP |
ライフソリューションサービス利用数 | 7サービス以上 |
ANAカード・ANA Pay決済額の総額 | 500万円 |
注目すべき数字は、ANAグループ運航利用分のみという制約はあるものの「50000PP」を獲得すればダイヤモンドになることができます。
他には、「ライフソリューションサービスを7つ利用する」「ANAカードの決済額を年間500万円以上にする」という条件がありますが、社長さんや開業医など経費でカード利用する人であれば到達できる範囲内です。ライフソリューションサービスも「空港内店舗の利用」、アプリをダウンロードするだけの「ANA Pocket」あたりは達成しやすく、7サービスを利用するハードルも高くありません。
一方で、普通であれば100,000PPが必要だった条件が半分の50,000PPで済むのは非常に大きく、プラチナステイタスを獲得するのと同じ時間と費用で最高ステイタスのダイヤモンドが手に入ります。
【ANA公式サイトより】
ANAダイヤモンドステイタスを取得する方法は
では、ANAダイヤモンドステイタスを獲得するには、どのような修行ルートを実行すればよいのでしょうか。2024年現在のスケジュールと航空運賃をもとにおすすめの修行ルートを紹介します。
ANA国内線を利用した修行ルート
はじめにANAの国内線を利用した修行ルートを2つ紹介します。1つ目は、できるだけ費用を抑えて、ダイヤモンドステイタスを獲得したい人向けのルートです。
ひたすら沖縄(那覇)を割引運賃で往復
ダイヤモンドステイタスを獲得するにはできるだけ長く、たくさんの飛行機に乗ってPPを稼がなければいけません。PPの加算ルールに「路線倍率」があり、国内線はすべて2倍になります。
つまり、「国内線」「長距離」「便数が多い」この3つの条件に当てはまる路線となると沖縄(那覇)線です。しかも、本数でいえば「東京(羽田)―沖縄(那覇)」線が最も多く、1日2往復可能です。地方から出発するのであれば「地元→那覇→東京→那覇→地元」で2往復できます。複数の航空会社が飛んでいる路線で競争も激しいので、ANAの割引運賃である「ANA SUPER VALUE 75」ならば最安値13,810円で販売されています。これでダイヤモンド獲得までのフライト数を計算すると以下の表のようになります。
ダイヤモンド
ライフソリューション適用 (50,000PP) |
ダイヤモンド
(100,000PP) |
|
羽田-那覇
一般運賃 2,368PP/フライト |
11往復 | 22往復 |
羽田-那覇
割引運賃 1,476PP/フライト |
17往復 | 34往復 |
【筆者提供】
割引運賃の場合1回のフライトで獲得できるPPは1,476PPです。
ライフソリューションサービスを適用できれば17往復でダイヤモンド達成となります。全て最安値で航空券を確保できれば約46万程度でダイヤモンド達成が可能です。一般運賃だと1回のフライトで獲得できるPPが多くなり、フライト回数は少なくなりますが、航空券の価格が高くなるため、130万から140万円程度かかります。
ひたすら沖縄(那覇)のメリット・デメリット
ひたすら沖縄往復のメリットはダイヤモンドを獲得するまでの費用が最安値になります。また、1日2往復を単純にこなすだけなので、外泊をする必要もなく、1日完結型です。デメリットは、1つ目として日数がかかります。1日2往復程度になるので、9日程度は飛行機に乗りっぱなしになります。2つ目は、単純往復のために飽きます。1日10時間ほど飛行機に乗り、空港からほとんど出ることもなく折り返します。「ダイヤモンド修行」という言葉がありますが、まさに修行にふさわしいやり方です。
では、もう少し短い期間で修行したいという人におすすめのルートが2つ目です。
リッチにプレミアムクラスで沖縄(那覇)を往復
2つ目の方法も沖縄を往復することに変わりはありません。ただし、ANA国内線の上級クラスである「プレミアムクラス」を利用する方法です。使う航空券は「ANA SUPER VALUE PREMIUM 28」です。
なぜこの方法が良いのか、理由は獲得できるPPにあります。「ANA SUPER VALUE PREMIUM 28」を利用すると東京から沖縄までの片道のフライトで獲得できるPPは、2,860PPになります。
【ANA公式プレミアムポイントシミュレーションより】
片道2,860PPを獲得するとダイヤモンド獲得までのフライト数は次の表のようになります。
ダイヤモンド
ライフソリューション適用 (50,000PP) |
ダイヤモンド
(100,000PP) |
|
羽田-那覇
一般運賃 2,860PP/フライト |
9往復 | 17.5往復 |
「ANA SUPER VALUE PREMIUM 28」の価格は最安値で34,710円程度であり、最安値で9往復すると約63万円でダイヤモンドステイタスになります。
【筆者提供】
リッチにプレミアムクラスで沖縄(那覇)を往復のメリット・デメリット
プレミアムクラスで修行するメリットは、1つ目、短い日程でステイタスを獲得できます。1日2往復が可能なので5日程度の日程でダイヤモンドになることができます。2つ目は、リッチに修行できます。プレミアムクラス利用者は専用のチェックインカウンター、ANAラウンジの利用ができ、座席も広くて体に負担の少ないシートが採用されています。機内では、食事のサービスに、アルコール、ソフトドリンク飲み放題と修行とは言えない環境でPPを貯めることができます。
【筆者提供】
デメリットは、航空券の価格が高くなるので修行にかかる費用が普通席の往復に比べると高くなります。2つ目に、プレミアムクラスの座席数が少ないためチケットが争奪戦になります。一番安いチケットを獲得するには、事前に予定を立てて、発売日に予約をしないと売り切れることも多いです。ただし、忙しい人にとっては短期間で、しかも日頃の疲れを癒すことができる上級クラスでの修行は魅力です。価格よりも日程を優先したいという人は「プレミアムクラス修行」を強く推します。
ANA国際線を利用した修行ルート
国内線ではなく、国際線を利用して「ダイヤモンドステイタス」を目指す場合には、どのルートがおすすめになるのでしょうか。
そこで単純にANA国際線を利用した場合の獲得PPとステイタス獲得までの往復回数をまとめると以下の表になります。
ダイヤモンド
ライフソリューション適用 (50,000PP) |
ダイヤモンド
(100,000PP) |
|
東京(羽田)-シンガポール
割引エコノミー 3,477PP/フライト |
8往復 | 15往復 |
東京(羽田)-シンガポール
割引ビジネス 6,610PP/フライト |
4往復 | 8往復 |
東京(羽田)-ニューヨーク
割引エコノミー 4,717PP/フライト |
6往復 | 11往復 |
東京(羽田)-ニューヨーク
割引ビジネス 8,823PP/フライト |
3往復 | 6往復 |
国際線の単純往復ならフライト数は少ない
ANA国際線をダイヤモンド獲得に利用するメリットは、1回のフライトで獲得できるPPが多い点です。特に東南アジアやオセアニア路線は、国際線の場合通常「1倍」の路線倍率が「1.5倍」になります。6時間程度で到着できるシンガポールを8往復、ビジネスクラスであれば4往復すれば、ライフソリューションサービスの併用でステイタス獲得です。
しかし、費用面で考えると安くはありません。シンガポール往復でも1往復20万程度、8往復するとなると160万円程度かかります。ニューヨークのビジネスであれば、3往復で条件達成ですが、1往復100万円以上するため3往復といってもかなりの支出になります。
【ANA公式サイトより】
フライト回数が短いので短期間でPPを稼げると思うかもしれませんが、ニューヨークを往復するとなると、とんぼ返りでも2日、シンガポール往復も1日かかります。
ダイヤモンド修行で有名なSINタッチだが・・・
ダイヤモンドステイタス獲得だけでなく、プラチナステイタスやSFC(スーパーフライヤーズカード)獲得のため、PPを獲得する方法として有名なものに「SINタッチ」があります。
これは、「SIN=シンガポール」にタッチしてPPを稼ぐ方法で
『出発地⇒沖縄(那覇)⇒東京(羽田・成田)⇒シンガポール⇒東京(羽田・成田)⇒沖縄(那覇)⇒出発地』
というルートをたどります。東京からシンガポール往復する便を夕方便と夜行便にすることで、2日間でこの日程を終わらせるやり方です。
エコノミークラスであれば1セットで約12,000PP、国際線区間をビジネスクラスにすると約20,000PP、全区間プレミアムクラスとビジネスクラスなら約25,000PPを獲得することができます。全区間プレミアムクラス+ビジネスクラスならば2セットでダイヤモンド基準に到達です。2セットならば週末2回利用するだけで、PPの基準到達となりますが「全区間プレミアムクラス+ビジネスクラス」の2024年1月時点の航空券価格は約53万円であり、2回行うと100万以上が必要になります。
かつては国内線乗り継ぎ航空券が安く設定されており、国際線部分も今より安価なため、SINタッチはダイヤモンド修行の定番ルートでしたが、2024年の春の時点では、そこまでおすすめできる方法とは言えなくなりました。
【筆者提供】
ダイヤモンド修行のコスト削減にANA SKYコインが活躍
ANAダイヤモンド修行をする際に「費用」は余分なコストになります。そこでコストを削減する方法として覚えておきたいのが「ANA SKYコイン」です。
ANA SKYコインはマイルなどから交換することができるANAの電子マネーのようなもので1コイン=1円の価値で航空券の支払いに使うことができます。
【ANA SKYコイン公式サイトより】
しかもANAのステイタス、保有しているカードによって交換率が優遇されています。
【ANA SKYコイン公式サイトより】
50,000マイル以上の交換でANAのゴールドカード保有者であれば1.6倍の交換率となり50000マイルの交換でも80000円分の価値として利用できます。
クレジットカードの発行でマイルを獲得し 修行の費用に
50,000マイルの交換と言っても、最初の段階でそんなにマイルを持っていないという人も多いと思います。そんな人にオススメなのが、クレジットカードの発行でマイルを獲得する方法です。
例えば「ANA アメリカンエキスプレス ゴールドカード」の場合、現在行われているキャンペーンで最大100,000マイルを獲得することができます。
【ANAアメックス公式サイトより】
つまり100,000マイルは160,000円相当のANA SKYコインに交換することができ、修行費用を削減することができます。
ANAアメリカンエキスプレス・プレミアムカードならば、入会特典は最大150,000マイル相当になっています。
【ANAアメックスプラチナカード公式サイトより】
プラチナになれば最大150,000マイル相当、ANA SKYコインにすると240,000円相当になります。
クレジットカード発行で獲得できるマイルはダイヤモンド修行の投資を大きく抑えることができます。
まとめ ダイヤモンド修行はライフソリューションサービスと国内線が鍵
ANA最上位のダイヤモンドステイタスを獲得するためには、そのまま修行をしようとすると日数も費用もかかります。そこで「ライフソリューションサービス」を活用して、ダイヤモンドステイタス獲得に必要なプレミアムポイント数を大幅に減らしましょう。そして、プレミアムポイントが獲得しやすい国内線を利用し、日数をかけてもできるだけ安くしたいのであれば「沖縄単純往復」、少し高くなるものの日数も少なく、質の高いサービスで修行をしたいのであれば「プレミアムクラス沖縄往復」がおすすめの修行ルートになります。