ANAと東急、PASMO、三井住友カードの4社が提携をして生み出したクレジットカードです。国際ブランドはMasterしかありませんが、ANAマイラーからも注目されているカードの1枚です。
なぜ、このカードが注目されているのか、ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードをお薦めする7つの理由とお得な入会方法について紹介します。
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードをお薦めする7つの理由
ドットマネーとの提携開始
ANAマイラーにとって知らない人はいないといっても過言ではないのが「LINEルート」と呼ばれるポイント交換ルートです。ポイントサイトで貯めたポイントを81%という高還元率の交換ルートでANAマイルに交換することができます。
ただし、この交換ルートを使うためにはANAカードに加えて、ソラチカカードという2枚のカードを保有しなければいけなく、さらに年会費も掛かります。
そこに新たに加わったのが「TOKYUルート」です。2019年6月に「ドットマネーからTOKYU POINT」というポイント交換ルートができたことにより
「ドットマネー → TOKYU POINT → ANAマイル」という交換ルートが出来上がりました。
ドットマネーは、重要なポイント交換サイトであり以下のサイトからポイントをドットマネーに交換することができます。
ちょびリッチ、クレディセゾン、UCカード(UC永久不滅ポイント)、モッピー
Point Income、ハピタス、GetMoney!、ネットマイルなど |
ラインナップを見ると陸マイラー的に重要なポイントサイトのほとんどからドットマネーに移行することができます。つまり、ドットマネー経由のポイント交換ルートがTOKYUカードを持つと可能になります。
TOKYU POINTからANAマイルの交換率アップ
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードのお薦めポイント2つ目が「TOKYU POINTからANAマイルへの交換率アップ」です。
通常TOKYU POINTを貯めることができるカードを持っている人は1,000ポイントを500マイルに交換することができます。しかし、ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードを持っていれば1,000ポイントが750マイルになり、交換率は75%となります。実は、このレートの変換が非常に大きくソラチカルートに次ぐ交換ルートが出来上がります。
つまり、ポイントサイトで貯めたポイントを前述のドットマネー経由でTOKYU POINTに交換し、ANAマイルに交換すると75%のポイント交換ルートが完成します。ソラチカルートの81%に比べると交換率は落ちますが、以下のようなメリットがあります。
【1つ目】交換ルートが短い モッピーを例にすると
・ソラチカルートの場合
「モッピーポイント」→「Gポイント」→「LINEポイント」→「メトロポイント」→「ANAマイル」
・TOKYUルートの場合
「モッピーポイント」→「ドットマネー」→「TOKYU POINT」→「ANAマイル」
このように1つポイントの交換先が減ることによって早くマイルに交換することができます。
【2つ目】経費が安い
ソラチカルートの場合にはANAカードの年会費に加えて、ソラチカカードの年会費(2,180円)が必要になります。しかし、ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードであれば、このカードの年会費のみで済むのでルートを維持する経費が安くなります。
【3つ目】交換上限は大きい
ソラチカルートの場合、交換することができるポイントの月当たり上限が月に18,000マイルまでと制限されています。TOKYUルートも制限が付いていますが、月に75,000マイルまで交換することができます。一気に多数のポイントを移行する可能性がある場合には、TOKYUルートの方にメリットがあります。
このようにポイントサイトをフル活用する人にとってもTOKYUルートの交換率75%が非常に魅力的な数字になります。
年会費が751円+税で持てる
カードの維持費に関してもANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードは大きなアドバンテージがあります。これが、このカードをお薦めする3つ目の理由です。
通常ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードの年会費は2,000円+消費税になります。しかし、三井住友カードの発行するカードには特定の条件を満たすことで年会費の割引サービスがあります。
条件は、以下の2点です。
・マイペイすリボに登録の上、年に1回以上のカード利用
・カードご利用代金WEB明細書サービスの利用
になります。
(詳細はこちら https://www.smbc-card.com/nyukai/affiliate/ana/benefit.jsp)
2つの割引の併用はできませんが、ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードの場合、割引率の大きい「マイペイすリボに登録の上、年に1回以上のカード利用で年会費割引」が適用されます。これが適用されると年会費はなんと751円+消費税となります。通常のANAカードの年会費が1,025円+税ということから考えても、ANAカードを持つより、ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードを持った方がお得ということになります。
マイル還元率は1.3%以上 1.5%越えも可能
マイラーにとって気になる数字がマイル還元率です。
その点においてもANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードは非常に優れています。
まず、Masterカードなのでショッピングなどで利用すると1,000円につき1ポイントのワールドプレゼントポイントが付与されます。ワールドプレゼントポイントは1ポイント=5マイル、または10マイルでANAマイルに移行することができます。5マイルコースの場合は移行手数料が無料ですが10マイルコースの場合には年間6,000円+税が必要になります。10マイルコースを利用した場合には、100円で1マイルのマイル還元率1%となります。
プレミアム・ボーナスポイント
さらに三井住友カードの場合には、プレミアム・ボーナスポイントが付与されます。このプレミアム・ボーナスポイントは2つの条件から付与されます。
プレミアム・ボーナスポイントは、通常のショッピングポイントとは異なり1ポイント=3マイルでの交換になります。
1つ目が、前年の利用実績によって決まるボーナスステージで付与されるもので前年度の2月から翌年1月までの利用金額によって以下のようにステージ分けされます。
累計金額 | ステージ | ボーナス |
300万以上 | V3 | 50万円到達で150ポイント
以降10万毎に30ポイント |
100万以上300万未満 | V2 | 50万到達時に75ポイント
以降10万毎に15ポイント |
50万以上100万未満 | V1 | 50万到達時に50ポイント
以降10万毎に10ポイント |
かりにV3になれば10万で30ポイント(90マイル)を獲得できます。
ただし、この制度は2021年度をもって廃止が予定されているので注意が必要です。
2つ目が、マイ・ペイすリボのボーナスポイントです。
マイ・ペイすリボに登録をして、毎月の支払額の一部を繰り越して支払するだけでショッピングで獲得したポイントと同じだけのボーナスポイントを獲得することができます。
一部繰り越すとなると利息がかかるイメージがありますが、数百円だけ残して翌月に回す操作を毎月行えば、支払う金額と利息を非常に小さくすることができます。マイ・ペイすリボは年会費の割引でも利用することができるので欠かせません。
この1つを併用して計算すると次のようになります。
【月に10万円を支払い ステージV3の場合 10マイルコース リボ払い】
ショッピングポイント | 100ポイント | 1,000マイル |
ステージボーナス | 30ポイント | 90マイル |
リボ・ボーナス | 100ポイント | 300マイル |
これで合計1,390マイル、マイル還元率1.39%となります。
実は、これは最大値ではなく、ソラチカルートを使うことができる人であれば、ワールドプレゼントポイントのボーナス分をGポイント経由で移行した方が還元率は良くなります。
①ワールドプレゼントポイントボーナス 130ポイント
↓
②Gポイント 650ポイント
↓
③LINEポイント 650ポイント
↓
④メトロポイント 585ポイント
↓
⑤ANAマイル 526.5マイル
ソラチカルートを使うと1,526.5マイル、マイル還元率は1.52%となります。
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードを持ってソラチカルートも併用するとなると保有カードも増えますが、わずかでも還元率をあげたい人はソラチカ経由が良いです。
ANAカードの能力もついてくる
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードの魅力5つ目がANAカードの能力がそのままついてくるということです。
提携しているANAカードの場合、フライトによるボーナスマイルなどは付いてこないのが一般的ですが、ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードはあくまでANAカードがメインのため、フライトによるボーナスマイルが区間マイルの10%付いてきます。
さらに入会のボーナスマイルとして1,000マイル、継続ボーナスとして1,000マイルが毎年付与されます。年会費が割引で751円になれば、1,000マイル毎年もらうことができるだけで元を取ることができるといっても過言ではありません。
もちろん機内販売での10%割引やANA FESTAでの10%割引などの特典もついてきます。このように頻繁には飛行機に乗らないものの年に数回乗る人にもメリットがあるカードです。
PASMOオートチャージ付き 定期券にも
6つ目のメリットは利用者が限定されてしまうかもしれませんが、ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードにはPASMOが付帯されているので、オートチャージを利用することができます。
東急などオートチャージ対応の改札口を通れば自動的にチャージされ、この代金もポイント付与の対象となります。つまりオートチャージを使うことができれば、ショッピングやフライトだけでなく、鉄道利用でもマイルを貯めることができます。PASMO定期も付いているので、定期券利用者であればこれ1枚で全ての生活を賄うことができるといっても過言ではなくなります。
東急グループ利用でポイント獲得
TOKYU POINTを獲得することができるカードだけあって東急グループのお店で買い物をするとポイントの優待があります。
東急百貨店、ヒカリエ各店、東急ハンズ各店
渋谷109、東急スクエアなど |
上記のお店などで買い物をするとショッピングによるポイントにさらにTOKYU POINTが別途付与されます。ポイントの付与率はお店によって異なりますが1%~10%まで幅広くなっており、10%のお店で買い物をすれば、そのうちの75%がANAマイルになるので100円あたり7.5マイル、これにカードのポイントを加えると獲得マイルが8.5マイル(還元率8.5%)という驚異の数字になります。
さらにTOKYU POINTは、年間の東急百貨店の利用金額によって翌年のベースポイントがアップする制度を取っています。【下記表参照】
年間累計お買い上げ額 | ベースポイント |
300万円以上 | 10% |
100万~300万円未満 | 10% |
50万円~100万円未満 | 7% |
10万~50万円未満 | 5% |
10万円未満 | 3% |
表を見ると分かりますが、最低でも3%の加算があります。頻繁に東急百貨店を利用する人であれば10%の還元率を獲得することができてしまうので一気にマイルを貯めることが可能になります。
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードのお得な入会方法
せっかくANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードを発行するのであれば、少しでもお得に入会できるとよいですよね。そこで、お得に入会するための3ステップを紹介します。
ポイントサイト経由で申し込み
まず、カードの申し込みをするときはポイントサイトから入会をしましょう。
2019年の夏現在、ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードの申し込みでポイントを獲得することができるポイントサイトは
・ポイントインカム
・ちょびリッチ
・モッピー
・ハピタス
などが代表として挙がります。
どのサイトがお得なのかはキャンペーンなどの状況によって一概に言うことはできませんが、「ポイントインカム」がキャンペーンを行っており2,000円相当のポイントを付与しています。他のサイトでも概ね1,000円から1,600円程度のところでポイント付与が推移しています。
時期によって付与ポイントは大きく変動するのでそのときに一番お得なポイントサイトから入会するようにしましょう。
マイ友プログラムで500マイル
2つ目は、現在ANAカードを持っていない人限定ですが「マイ友プログラム」を使うと500マイルが付与されます。現在、ANAカードを保有している人から紹介をしてもらうことでマイルを貯めることができます。
ANAカードを保有している人が周りにいないという場合もインターネット上にいくつか紹介をしてくれるサイトがあるので、そこから登録をしておくとよいです。
ANAのキャンペーンでマイルをゲット
ANAではANAカード促進のためにさまざまなキャンペーンを行っています。
2019年に行われているキャンペーンは、以下のキャンペーンです。
https://www.ana.co.jp/ja/jp/amc/cpn/anacard1907/
もらうことができるマイルは
入会のボーナスとして | 1,000マイル |
入会後、50万円以上のカード利用で | 15,000マイル |
ANAカードファミリーマイル登録で | 500マイル |
併せて最大で16,500マイルを獲得することができます。
マイ友プログラムとカード利用でもらうことができるショッピングマイルを併せれば20,000マイルを越えてくることになるので、国内旅行であればどこでも行くことができる程度のマイルを貯めることができます。
まとめ
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカードはANAカードとして魅力のあるカードですが、ポイントサイトとTOKYU POINTの提携が行われたことで陸マイラーとしても持つ意味のあるカードになりました。ポイント交換率は75%とソラチカルートには敵わないものの交換上限が大きく、さらに維持コストが非常に安いというのは特筆すべき点です。
これからANAマイルを貯めたいと考えている人にはお薦めのカードです。