JAL(日本航空)の上級ステイタスを取得するために飛行機に乗りまくる「JAL修行」という言葉があります。
多くの人は、JGC(JALグローバルクラブ)のステイタスを獲得することを目標とするため、一部の人からは「JGC修行」とも呼ばれることもありました。
【JALグローバルクラブ公式HPより】
しかし、2024年に「JALマイレージクラブ」の上級ステイタスに関する内容が大幅に変更となり、これまでのように1年間にたくさんの飛行機に乗って上級ステイタスを獲得する方法ではなくなりました。新ルールでは「生涯の利用」が上級ステイタスに大きく影響することになり、JALカードの利用金額も上級ステイタスの獲得と関連づきます。そこで、JGCを取得するためにはどんなカードがおすすめなのか、2024年春現在の情報に基づいて紹介していきます。
JGCって何?!取得条件は?!
JALで始まった新しい「JAL Life Status プログラム」
JALでは2024年1月から新しいポイントプログラム「JAL Life Status プログラム」をスタートさせました。これは、従来のフライト回数とJALが独自に計算して算出する「FLY ON POINT」と異なり、生涯の利用実績を基に算出される新しいポイントプログラムです。
【JAL Life Statusプログラム公式 HPより】
FLY ON POINT時代は、「1年間のJAL利用実績に応じて付与されたFLY ON POINTが50,000ポイントを超えて、サファイヤのステイタスを獲得する」とJGC(JALグローバルクラブ)に入会することができました。
しかし、ポイントプログラムが変更になりJGCに入会するためには以下の条件を満たす必要があります。
【JAL Life Statusプログラム公式ページより】
では、JGCに入会するとどんな特典があるのか紹介します。
JALのステイタス制度と修行目標
JALでは、利用するお客さんの利用状況に応じてステイタスを付与しています。ステイタスは、フライトの回数とJALが独自に計算をしているポイント制度のFLY ON POINT(以下FOP)によって決まります。計算期間は1月から12月までの1年間で、この間に条件を達成することができるとステータスを獲得できます。
ステータスは以下の4つがあり、それぞれに取得条件が違います。
ステータス名 | 取得条件(1月から12月のFOP累計) |
ダイヤモンド | 100,000FOP獲得または120回搭乗 |
JGCプレミア | 80,000FOP獲得または80回搭乗 |
サファイヤ | 50,000FOP獲得または50回搭乗 |
クリスタル | 30,000FOP獲得または30回搭乗 |
これまでは、「サファイヤ」のステイタスを得ることができ、これがJALグローバルクラブへの入会資格となりましたが、2024年からJGCの入会基準から外れました。
JGC(JALグローバルクラブ)に入会するメリットは?!
「JGC修行」という言葉があったほど、なぜ多くの人がJGC(JALグローバルクラブ)への入会を目指すのでしょうか。その理由は、魅力ある特典にあります。しかも、一度JGCに入会することができれば、クレジットカードの年会費を支払い続ける限り、JGCの特典を維持し続けることができます。
JGC(JALグローバルクラブ)に入会すると以下の特典を受けることができます。
・搭乗ごとのボーナスマイル(カード更新時 3,000マイル フライトごとに35%のボーナスマイル)
- 専用のチェックインまたは優先チェックインカウンターの利用
- 優先搭乗と空席待ちの優先扱い
- サクララウンジの利用
- 受託手荷物の1つ追加
- 座席指定の拡大
- 航空券の先行販売参加権利
【JALグローバルクラブ HPより】
どの特典もJALの飛行機に乗るときに便利なサービスばかりです。JALだけでなく、JALと同じアライアンス(ワンワールド)に加盟している航空会社や提携している航空会社でも同じようなサービスを受けることができます。空港での待ち時間を減らすことができるだけでなく、快適に過ごすことができるサービスを受けることができます。よって、JGCの修行をする人が多いのです。
JGCへの入会条件が大幅に変更
かつてはJGCに入会するためには、1年間JALの飛行機に乗りまくってFLY ON POINTを貯め、条件を満たしたら入会するという方法があったため「JGC修行」というような言葉が生まれました。
しかし、新しいポイントプログラムになり、条件が大幅に変更になりました。特に「Life Statusポイントが1500ポイント以上」という条件があり、既に優位になっている人と非常に不利になっている人が出ているのも現実です。
はじめにLife Statusポイントの貯まり方について説明します。飛行機の利用に関しては以下の表のルールに従ってLife Statusポイントが付与されます。
【JAL Life Statusポイント公式HPより】
この数字を見ると1年間でJGCを目指すことが非常に難しいということが分かります。JGCに入会するためには1500ポイントが必要であり、国内線だけだと1年間に300回搭乗しなければいけません。
一方で、これまでの利用実績(JALマイレージバンクにマイルを登録した搭乗回数)も反映されるため、これまでに1年間でJGCの基準を満たしたことはないものの、生涯でJALの国内線に300回以上搭乗、国際線で300,000マイル以上、国内線と国際線の合算実績が1,500ポイント以上に達している人は、既にJGCの入会条件を満たしていることになります。これが、JGCの入会について「優位になる人」と「不利になる人」が出ている理由です。
今の自分の利用実績はJALマイレージバンクのホームページから確認できます。
【JAL Life Statusポイント公式HPより】
JALカードの利用実績もJGCの入会条件に
今回のルール変更でJGCの入会条件に新たに加わったのが「JALカードの利用実績」です。これまでは、フライトのみで計算されていましたが、JALカードの利用実績が加わったのは大きな変化です。しかも、極端な話、JALカードの利用実績だけでJGCに入会するということも理論上は可能です。
では、その条件を下に示します。
【JAL Life Statusポイント公式HPより】
JALカードの場合、2000マイルの加算でLife Status 5ポイントが貯まります。
JALカードショッピングマイル(JALカード特約店、JALカードショッピングマイル・プレミアムでのマイル積算分、アドオンマイルを含む)も対象となるので、基本的には100円で1マイル貯めることができます。
2,000マイル貯めるには20万円のカード決済が必要であり、極端な話、通算で6千万を決裁すれば1,500ポイントを貯めることができ、JGCの入会条件を満たすことができます。
このように、フライトだけでなく、JALの様々なサービスを利用することでJGCになることができるというのが今回の変更の大きなポイントです。
JGCを取得するために必須のJALカードとは??
なぜJALカードが必須なのか?!
JGCの取得を目指す場合、JALカードが必須になります。JALマイルを貯めることができるのは、アメックスやMarriott Bonvoy ® アメリカン・エキスプレスなどがありますが、JGCを目指す場合、JALカード一択です。なぜなら下の表を確認してください。
【JAL Life Statusプログラム公式ページより】
入会資格の欄に『原則クレジット機能付きJALカード(CLUB-Aカード、CLUB-Aゴールドカード、JALダイナースカード、プラチナ)をお持ちいただくことが条件』と書かれています。
つまり、JALカードでも比較的年会費の安い一般カードでは、1,500ポイントあってもJGCに入会することができません。
しかも、前述した「JALカードの利用実績」もLife Statusポイントに関係するため、JALカードを保有しているほうがJGC入会に近づきます。
では、上記のことをふまえておすすめのカードを紹介します。
JGC取得に向けて修行で選ぶならどのカード?!
JALカードには大きく4つのラインナップがあります。
- JALカード 一般
- JALカード CLUB-Aカード
- JALカード CLUB-Aゴールドカード
- JALカード プラチナ
この4つの中でJGC取得を目指すのであれば「JALカード 一般」以外が選択肢になります。JALカード一般では、JGC取得の条件を満たすことはできません。
では、他の3つの選択肢の中でおすすめのカードはどれになるのでしょうか。
結論から言うと「JGCへの入会を目指すのであればJALCLUB-Aゴールドカード」、または「JALカードプラチナ」がおすすめになります。その理由を解説します。
JGC取得にはCLUB-Aゴールドがお薦め!
JALカードの比較と還元率!!
なぜ、JGC取得には「JALカード CLUB-Aゴールド」がおすすめなのでしょうか。その理由をまずカードの維持コストと還元率から解説します。
まず、JALカードを保有するには年会費が必要になります。
この年会費を3つのカードで一覧にすると以下のようになります。カードブランドはJCBやVISA、Masterがありますが、JCBで統一しています。(プラチナはJCBまたはアメリカンエキスプレスしかありません)
CLUB-A | CLUB-A ゴールド | プラチナ | |
本会員年会費 | 11,000円 | 17,600円 | 34,100円 |
家族会員 | 3,850円 | 8,800円 | 17,050円 |
年会費だけのコストを見ていると「CLUB-Aカード」が最も安く、プラチナが最も高いということが分かります。
ただし、この数字には注意が必要で、100円の利用で1マイルを貯めることができるようにするにはショッピングマイル・プレミアムに加入する必要があります。「CLUB-Aゴールド」と「プラチナ」は加入済みになっていますが、「CLUB-A」の場合には入会(年会費3,300円)する必要があるので実質の維持費は以下の表になります。
CLUB-A | CLUB-A ゴールド | プラチナ | |
本会員維持手数料 | 14,300円 | 17,600円 | 34,100円 |
表を見るとCLUB-AとCLUB-Aゴールドの間では3,300円の差額しかありません。
ボーナスマイルはほとんど変わらない
カードの種類が複数あると変わってくるのがボーナスマイルです。特に航空会社の発行しているクレジットカードでは、フライトの距離に対して一定の割合をボーナスマイルとして付与するのが一般的です。
しかし、JALカードの場合、「CLUB-A」「CLUB-Aゴールド」「プラチナ」の3種類ともボーナスマイルは25%です。さらにカードを発行して、初めての搭乗の時にもらうことができる入会搭乗ボーナスも全て5,000マイル、毎年のカード更新後に初めて搭乗したときのボーナスマイルも2,000マイルとなっています。つまり、ボーナスマイルの面だけ考えると「CLUB-A」カードを発行するのがお得になります。
CLUB-Aゴールドの優位性
ボーナスマイルもほとんど変わらず、年会費は3,300円ほど高いCLUB-Aゴールドですが、いくつかゴールドの方が優位な点があります。この点が差額に見合うと判断できれば、ゴールドの取得がおすすめです。
まず1つ目がカードに入会したときのキャンペーンによるマイル付与の違いです。
JALカードでは2024年5月31日(金)まで『「web限定」JALカード入会キャンペーン』を実施しています。
【JALカード新規入会キャンペーン公式より】
キャンペーンの詳細と獲得できるボーナスマイルは次の表のとおりです。
カード種別 | CLUB-Aカード | CLUB-Aゴールドカード | プラチナ |
入会ボーナス
カード入会月の2か月後までに50万円以上の利用で |
2,500マイル | 5,000マイル | 7,000マイル |
入会ボーナス
カード入会月の2か月後までに5万円以上の利用で |
500マイル | 500マイル | 500マイル |
入会ボーナス
カード入会月の2か月後までに100万円以上の利用で |
なし | 12,000マイル | 14,000マイル |
ショッピングマイル・プレミアム入会ボーナス
カード入会月の2か月後までに5万円以上の利用で |
1,000マイル | 1,000マイル | 1,000マイル |
入会搭乗ボーナス | 5,000マイル | 5,000マイル | 5,000マイル |
合計 | 8,000マイル | 23,500マイル | 27,500マイル |
表を見ると分かりますが、年間維持コストが3000円ちょっと高くなる「CLUB-Aゴールドカード」は獲得できるボーナスマイルが一気に15,000マイルも多くなります。15,000マイルあれば国内線の往復特典航空券に交換できるマイル数になります。
さらにCLUB-Aゴールドの特典として空港でクレジットカード会社が運営しているラウンジも利用することができます(JALのサクララウンジなど航空会社が運営しているラウンジは利用不可)。
<h3>JALカードSuica CLUB-Aゴールドとの比較</h3>
JALカードの中にはJR東日本と提携して発行している「JALカードSuica」があります。こちらもJALカードSuica CLUB-Aゴールドがありますが、このカードについてはどうなのでしょうか。
【JALカード公式ページHP より】
結論から言えば、JR東日本を頻繁に利用する人であれば便利で、鉄道利用でもマイルをためることができます。
しかし、アメックスのゴールドと年会費が同額でありながらアドオンマイルによる100円につき1マイルのボーナスがありません。したがってJALの飛行機に頻繁に乗ってJGCを目指すにあたっては、マイルの貯まり方から考えるとJALカードアメックスCLUB-Aゴールドに軍配が上がります。
コストパフォーマンスがよいアメリカンエキスプレスCLUB-Aゴールド
アドオンマイルによって100円につき3マイル貯まる!!
次にプラチナカードとの比較をしますが、これは人によって判断が分かれるラインになります。まず、年間のカード維持費用で見るとCLUB-Aゴールドとプラチナの間では16,500円の差額があります。ボーナスマイルには、差がありませんが、プラチナカードには「アドオンマイル」の制度がついています。(アメリカンエキスプレスCLUB-Aゴールド〔年会費20,900円〕も100円で1マイル追加)アドオンマイルは、JALグループの国内線航空券や機内販売などの特約店での利用では100円につき2マイルが加算され、合計100円につき4マイル貯まることになります。
(JAL航空券購入時の獲得マイル)
CLUB-A | CLUB-A ゴールド | アメリカンエキスプレスCLUB-Aゴールド | プラチナ | |
本会員維持手数料 | 14,300円 | 17,600円 | 20,900円 | 34,100円 |
航空券購入時獲得マイル | 100円につき2マイル | 100円につき2マイル | 100円につき3マイル | 100円につき4マイル |
1マイルの価値を1.5円と考えると・・!
JGCの条件「JALカードの獲得マイル2000マイルごとに5ポイント」はアドオンマイルによって獲得したマイルもポイント積算の対象になります。通常のCLUB-Aゴールドカードではアドオンマイルは付いてきませんが、アメリカンエキスプレスCLUB-Aゴールドであればアドオンマイルが付いてくるのでJALの航空券を頻繁に購入する人はマイルが貯まりやすくなります。
しかし、時々飛行機に乗る程度で、長い目線で「JGC取得」を目指していくのであれば、プラチナよりも「CLUB-Aゴールドカード」の方がコストパフォーマンスはよくなります。
カードによって航空券を購入したときの獲得マイル数に違いがあることが分かります。この差を円に換算して価値を算出します。
1マイルの価値は、人によって判断基準が分かれますが、今回はJGCでの修行を前提としているので、貯まったマイルをそのまま航空券代に充てるとします。JALマイレージバンクでは、貯まったマイルをJAL eポイントに交換して、交換したポイントで航空券を購入することができます。交換率は2つあり、3,000マイルの場合には3,000円分のクーポンとなるので1マイル=1円の換算率になりますが、10,000マイルを交換した場合には15,000円分のクーポンとなります。よって1マイル=1.5円となります。獲得できるマイル数が多くなり、それが年会費の穴を埋めることができるのであれば、プラチナカードやアメックスCLUB-Aゴールドを持つ方がよくなります。
JGC取得に必要な経費は?!
JGCを取得するためには、飛行機に乗りまくって、300回の搭乗を超えなければいけません。では、これだけ飛行機に乗るためにはいくらかかるのでしょうか。2024年夏スケジュールのデータを元におおよその金額を算出してみました。
【ケース1】 300回の搭乗をする場合!!
JGCを獲得するには300回飛行機に乗らなければいけません。しかし、回数の目標さえクリアすればよいので、できるだけ安い運賃で、しかも1日に何回も飛ぶことができる路線が好まれます。そこでJGC修行で人気のある路線の「大阪(伊丹)-但馬」「福岡-宮崎」とビジネス路線の代表格である「東京(羽田)-大阪(伊丹)」路線で、費用を計算してみます。
路線 |
大阪(伊丹)-但馬 | 福岡-宮崎 | 羽田-大阪(伊丹) |
先得運賃価格 | 7,490円~ | 8,410円~ | 14,130円~ |
300回搭乗最安値 | 2,247,000円~ | 2,523,000円~ | 4,239,000円~ |
CLUB-Aゴールド獲得マイル数 | 44,760マイル~ | 33,000マイル~ | 46,500マイル~ |
アメックスCLUB-Aゴールド獲得マイル数 | 67,140マイル~ | 51,120マイル~ | 69,750マイル~ |
プラチナカード獲得マイル数 | 89,520マイル~ | 66,000マイル~ | 93,000マイル~ |
上記のようになります。
JGC獲得までカードごとに獲得マイル数の差をCLUB-A、CLUB-Aゴールドカードを基準にすると以下のようになります。
JGC修行路線 | アメリカンエキスプレスCLUB-Aゴールド | プラチナ |
大阪-但馬 | 33,380 | 44,760 |
福岡-宮崎 | 16,500 | 33,000 |
東京-大阪 | 23,250 | 46,500 |
次にマイルをJALeポイントに交換した価値を算出します。
JGC修行路線 | アメリカンエキスプレスCLUB-Aゴールド | プラチナ |
大阪-但馬 | 50,070円 | 67,140円 |
福岡-宮崎 | 24,750円 | 49,500円 |
東京-大阪 | 34,875円 | 69,750円 |
基本のJALカードCLUB-AとアメリカンエキスプレスCLUB-Aゴールドを比較すると年間維持費の差は6,600円になります。5~10年程度でJGCに到達することを目標とするならばフライトだけで年間維持費の差を埋めることができませんが、もらえるボーナスマイルの違い(1,000マイル分)を加えると差を埋めることが可能です。
CLUB-AゴールドとアメックスCLUB-Aゴールドの差額は3,300円になるので、修行するときに稼ぐことができるマイルの差を考慮すれば5~10年間程度は年会費の差額を埋めることができます。
CLUB-Aゴールドとプラチナカードの差額は16,500円になるので、マイルの差を考慮しても年間に相当な数(60フライトから80フライト程度)しないと差を埋めることはできません。
このような理由からJALでフライトをしてJGCを目指していくのであれば「JALカードCLUB-Aゴールド」に入会するよりも「アメリカンエキスプレス CLUB-Aゴールド」に入会したほうが
- マイルが貯まりやすい(Life Statusポイントも貯まりやすい)
- 年会費の差はJALの航空券購入でもらえるアドオンマイルで埋めることができる
この2つの理由から「アメリカンエキスプレス CLUB-Aゴールド」をおすすめします。
【ケース2】 国際線で1500 Life Statusポイントを目指す場合!!
国際線の利用で1500Life Statusポイントを目指すのもかなり大変です。
Life Statusポイントは、国際線の場合「1000マイルで5ポイント」の付与というルールになっています。
これを実際に国際線で利用すると主な路線で次の表のようになります。
【JAL国際線 区間マイル数】
路線 | マイル数 | Life Statusポイント |
東京 - ソウル | 758 | 片道は対象外(往復なら5ポイント) |
東京 - シンガポール | 3,312 | 15ポイント |
東京 - シドニー | 4,863 | 20ポイント |
東京 - ロサンゼルス | 5,458 | 25ポイント |
東京 - ロンドン | 6,214 | 30ポイント |
東京 - ニューヨーク | 6,739 | 30ポイント |
さらに単純に東京とソウルやロンドンを往復するとどれくらいの費用がかかるかというと次の表のようになります。
路線 | マイル数 | Life Statusポイント | 費用 |
東京 - ソウル | 758 | 片道は対象外(往復なら5ポイント) | 往復 約5万円
総額 約1500万円 |
東京 - シンガポール | 3,312 | 15ポイント | 往復 約12万円
総額 約1200万円 |
東京 - シドニー | 4,863 | 20ポイント | 往復 約20万円
総額 約1500万円 |
東京 - ロサンゼルス | 5,458 | 25ポイント | 往復 約20万円
総額 約1200万円 |
東京 - ロンドン | 6,214 | 30ポイント | 往復 約24万円
総額 約1200万円 |
東京 - ニューヨーク | 6,739 | 30ポイント | 往復 約32万円
総額 約1600万円 |
気になるのは1500Life Statusポイント達成にかかる総額で1000万円を優に超えます。
それでは本気でこの基準を達成しようと思うとおすすめのクレジットカードは何になるのかというと国内線を利用するケースと変わり、「JALカード プラチナ」になります。
理由は「アドオンマイルによるボーナスが100円で2マイル」ついてくるためです。
仮に、「東京-シンガポール」でJGCを目指す場合、総額で約1200万円になります。
(実際にはクレジットカード利用によって獲得したマイル数で2000マイルあたり5ポイントのLife Statusポイントが付与されるため、1200万円分フライトする前にJGC基準に到達します。今回はカード利用で付与されるLife Statusポイントは無視して計算)
カードごとの獲得マイル数は以下の表のようになります。
CLUB-A | CLUB-A ゴールド | アメリカンエキスプレスCLUB-Aゴールド | プラチナ | |
本会員維持手数料 | 14,300円 | 17,600円 | 20,900円 | 34,100円 |
航空券購入時獲得マイル | 100円につき2マイル | 100円につき2マイル | 100円につき3マイル | 100円につき4マイル |
東京―シンガポール往復で1200万円支払った場合の獲得マイル | 240,000マイル | 240,000マイル | 360,000マイル | 480,000マイル |
JALeポイント換算 | 360,000円相当 | 360,000円相当 | 540,000円相当 | 720,000円相当 |
JALカード プラチナとCLUB-Aゴールドでは36万円分、アメリカンエキスプレスCLUB-Aゴールドと比較しても18万円分の差がつくことになります。
国際線でLife Statusポイントの基準達成を目指すのであればJAL国際線の支払いが多くなるのでアドオンマイルのボーナスが多くなる「JALカードプラチナ」がおすすめになります。
プラチナカードに優位性はあるか?!
100万円以上の利用で年会費の差は埋まる?!
JALカードの中でも最高ランクであるプラチナカードですが、JGC修行をするにあたってメリットはあるのでしょうか。一番大きいのがJALアメックスCLUB-Aゴールドと比べて、15,000円近い年会費の差があるということです。
プラチナカードになれば、アドオンマイルの関係でJAL航空券を購入すれば100円につき4マイル貯まります。JALアメックスCLUB-Aゴールドと100円あたり1マイルの差がつきますが、これで年会費の差を埋めようと思うと100万円程度の航空券購入が必要になります。100万円分となるとJGC修行どころか、JALのステイータスで最高ランクになるダイヤモンドステータスを目指せる金額であり、ダイヤモンド会員を目指すのであればプラチナカードを保有するメリットも出てきます。
ただ、できるだけ早くJGCになりたいと思って1年間に60~70フライトぐらいするようになると航空券代だけでも100万円近くいく可能性もあります。
そこでJALの航空券購入で年間100万円以上利用する可能性があるのであれば「プラチナカード」を保有しても優位性が生まれてきます。(国際線を利用してJGCを目指すケース2参照)
プラチナカードにはプライオリティ・パスが付いてくる!!
プラチナカードに優位性があるとすれば、世界中の空港ラウンジを利用することができる「プライオリティ・パス」のプレステージが付いてくる点です。このラウンジは、クレジットカードラウンジとは異なり、航空会社が運営するラウンジを利用できるケースもあります。(例えば 成田空港のKAL Lounge、中部国際空港のStar Alliance Loungeなど)
国際線のラウンジが多いですが、ゴールドカードとの特典で国内線のラウンジも使えるので飛行機に乗るときに使えるラウンジの範囲が広がります。
プライオリティ・パスのプレステージは、年会費が429US$かかるので年会費の差額以上のサービスを受けることができます。
【プライオリティ・パス公式 HPより】
新しいJGC取得はフライトとクレカ決済の併用か
2024年に開始された新しいLife Statusプログラムになり、JGCの取得方法も大きく変わりました。1年間に飛行機に乗りまくって条件を満たすのではなく、長期的にJALを利用してLife Statusポイントを貯めていく方法です。
1500ポイントを目指して、JAL便を積極的に利用し、日常の支払いをJALカードで行っていくようにライフスタイルを変えるとよいかもしれません。たくさんのマイルを貯めたいのであれば、クレジットカードの利用限度額も比較的大きく、アドオンマイルでボーナスマイルも獲得できる「CLUB-Aゴールドカード」または「プラチナカード」がおすすめです。
JALでは今回のポイントプログラムの変更について「生涯において利用の多い方に特典を」ということをコンセプトにしています。本記事執筆段階(2024年3月末)では、まだ発表されていないLife Statusポイントの貯め方もあるようで、公式サイトでは2024年春ごろに発表しています。今後の情報もしっかりとチェックしておく必要があります。
まとめ
2024年のLife StatusプログラムのスタートによってJGC修行の方法が大きく変わりました。ただ変わらないのは、JALカードを選ぶにあたって「マイルの貯まりやすいカード」を選択することです。マイルが貯まりやすいカードならばLife Statusポイントも貯まりやすくなります。しかも、飛行機に乗ってJGCを目指すことをふまえればJAL航空券購入でボーナスがつき、利用金額によっては年会費の差も埋めることができる「アメリカンエキスプレス CLUB-Aゴールド」がおすすめになります。