イギリス系多国籍ホテルグループのインターコンチネンタルホテルズグループ(IHG)の歴史、ホテルブランド、会員制度のIHGリワード、お得な利用方法まで徹底解説!

出典:IHG HOTELS&RESORTS公式HP

世界中にサービスを展開する巨大ホテルグループの「マリオット・インターナショナル」、「ヒルトン・ホテルズ&リゾーツ」と並んで有名なホテルチェーンなのが、イギリス系ホテルチェーンの「インターコンチネンタルホテルズグループ(InterContinental Hotels Group PLC, IHG)」です。IHGは「True Hospitality for Good」を理念とし、最高のおもてなしを世界中へと展開しています。「SIX SENSES」、「INTERCONTINENTAL」、「CROWNE PLAZA」、「Holiday Inn Express」など目的に応じて快適に利用できる人気ホテルブランドを数多く有しています。現在では4つのコレクション、17のホテルブランドが6,000を超える場所で展開されています。今回はIHGの歴史、IHGのホテルの紹介、IHGの会員制度である「IHG One Rewards」の詳細や特典、さらにIHGをお得に利用するコツなどを詳しく解説します。

IHGの歴史

1946年(昭和21年)、パンアメリカン航空(かつて存在した米国系大手航空会社、アメリカン航空に買収され消滅した。)の創業者だったフアン・トリップ(Juan Trippe)は「インターコンチネンタル®(InterContinental®)」ブランドを設立しました。トリップは、フライトを終えた自社の乗務員たちがゆっくりとくつろげる場所を提供するという目的で宿泊施設を作り始めました。3年後の1949年(昭和24年)、初のインターコンチネンタルホテルがブラジルにオープンしました。

1952年(昭和27年)にはアメリカ合衆国テネシー州のメンフィスに「ホリデイ・イン(Holiday Inn)」がオープンしました。1954年(昭和29年)にはホリデイ・イン®ブランドをさらに拡大するためにフランチャイズへと乗り出しました。フランチャイズ戦略は見事成功し、世界的な成長のきっかけとなりました。1956年(昭和32年)にはホリデイ・インの客室が30万室を突破し、世界最大のホテルブランドとなりました。

1965年(昭和40年)、ホリデイ・インは世界初となる電子ホテル予約システムのHolidexを導入したことで有名となりました。

1970年代に入ると、ホリデイ・インは拡大を続けなんと3日に1軒のペースでホテルをオープンしていくようになりました。1977年(昭和52年)には、Holidexが航空会社や旅行代理店のシステムと直接つながる予約システムへと改良され、ホテル業界と他の業界との懸け橋となりました。

1981年(昭和56年)には、パンアメリカン航空が経営難に陥ったことからグループ全体が、グランドメトロポリタングループ(現在のディアジオ、イギリスに拠点を持つ酒造企業)に売却されました。1983年(昭和58年)、アメリカ合衆国メリーランド州のロックビルにビジネス旅行者向けの新しいスタイルのホテルブランド「Crowne Plaza®」が開業しました。さらに同年、業界初となるロイヤリティプログラム「Priority Club」が誕生し、ホテルの利用客が毎回報酬を獲得できるようになりました。「Marriott Bonvoy」や「Hilton HONORS」など現在では一般的となった大手ホテルの会員制度ですが、このPriority Clubがパイオニアだと言われています。1984年(昭和59年)にはホリデイ・インが中国の北京にオープンし、さらに世界へと拡大していきました。1988年(昭和63年)にはなんと日本のセゾンコーポレーションがグループ全体を2,880億円で買収し完全に西友の傘下となりました。

1990年(平成2年)、新たなサービススタイルを提供するホテルブランドとして、「ホリデイ・インエクスプレス®(Holiday Inn Express)」が誕生しました。1995年(平成7年)、徐々にインターネットが普及してきた頃、ホリデイ・インは世界初のインターネットを利用したオンライン予約システムを導入しました。1997年(平成9年)、セゾンコーポレーションが経営難に陥っていました。このとき既にホリデイインチェーンはイギリスのバス・ホテルズの傘下となっていたこともあり、1998年(平成10年)2月、セゾンコーポレーションは3,654億円で残りのグループを全て売却し、バス・ホテルズの完全傘下となりました。

2002年(平成14年)には、当時自社が保有していた清涼飲料水部門とホテル部門を分離させ、翌年の4月にはホテル部門が「インターコンチネンタルホテルズグループ(InterContinental Hotels Group, IHG)」として独立した会社となりました。2006年(平成18年)には、IHGが重視していたホスピタリティスキルの向上を図るIHGアカデミーが中国に開校しました。その後世界中に開校していき、IHGが持つ高いホスピタリティを可能としました。

また、2006年(平成18年)には大手日系航空会社のANAとの共同で「IHG・ANA・ホテルズグループジャパン合同会社」が設立されました。これを機に「ANAホテルズ&リゾーツ」は新会社に吸収されました。翌年の4月、旧東京全日空ホテルは「ANAインターコンチネンタル東京」となり、これ以降、日本各地にあった「ANAホテルズ」や「全日空ホテルズ」は減少し、インターコンチネンタル以外にもホリデイ・イン、クラウンプラザがANAとの共同ブランドとして誕生していきました。

スマートフォンが急激に普及してきた2010年(平成22年)には、アプリでの予約システムを構築し、世界中のどこにいても世界中の連携ホテルの予約ができるようになりました。2013年(平成25年)には、IHGのロイヤリティプログラムPriority Clubが「IHG®リワード」としてリニューアルしました。これにより、すべてのホテルで無料インターネット接続が可能となるサービスを開始し、IT時代のホテルのスタイルを築き始めました。2018年には「松山全日空ホテル」がリブランドされたことで国内のANAホテルズは消滅しました。

現在では世界中の6,000を超えるホテルを展開し、それぞれの目的に応じて快適な滞在が可能となる17のホテルブランドを有する巨大ホテルチェーンへと成長しました。

IHGのホテル

IHG ホテルズ & リゾート

出典:IHG HOTELS&RESORTS公式HP

IHGでは「INTERCONTINENTAL」、「CROWNE PLAZA」、「Holiday Inn」などを含む17のホテルブランドが存在しており、世界中に6,000を超えるホテルが展開されています。IHGではホテルブランドをランク別に「ラグジュアリー&ライフスタイルコレクション」、「プレミアムコレクション」、「エッセンシャルコレクション」、「スイーツコレクション」の4コレクションに分けられています。ここではIHGのホテルを一部抜粋して特徴を紹介します。

インターコンチネンタル ホテルズ & リゾーツ

出典:IHG HOTELS&RESORTS公式HP

IHGの最高級ホテルブランドとして有名なのがラグジュアリー&ライフスタイルコレクションに分類されている「インターコンチネンタル ホテルズ & リゾーツ(INTERCONTINENTAL Hotels & Resorts)」です。胸おどる冒険や文化と出会える場所であり、日々の生活を忘れ優雅な旅の実現の場となること間違いないでしょう。さらには国際的な首脳会議や世界を変えるスピーチの場となるなど世界的にも高く評価されている場所でもあります。

現在、インターコンチネンタルは世界中に208ものホテルを展開し、日本には、「ANAインターコンチネンタル東京」、「ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル」など合計で10軒のホテルがあります。

ホテルインディゴ

IHGのラグジュアリー&ライフスタイルコレクションに分類されているホテルブランドで有名なのが「ホテルインディゴ(HOTEL INDIGO AN IHG HOTEL)」です。ホテルインディゴではその土地ならではのローカルフードや壁に飾られた美しい絵画や写真などクオリティの高いインテリアを楽しむことができる空間です。

現在、ホテルインディゴは世界中に150軒のホテルを展開しています。日本国内には「ホテルインディゴ箱根強羅」、「ホテルインディゴ軽井沢」、「ホテルインディゴ犬山有楽苑」の3軒が展開されています。

リージェント

「リージェント(REGENT)」はIHGのラグジュアリー&ライフスタイルコレクションに分類されているホテルブランドです。リージェントは華麗なる旅の舞台かつ落ち着きを感じられる空間と最高のおもてなしを受けられる場所となっています。最新鋭の設備が供えられながらその土地の伝統が息づく高級ホテル・リゾートであり人気の土地に展開されています。

現在、リージェントは中国やタイなどに6軒のホテルを展開しています。日本国内への進出は今のところありませんが、香港、バリ、ジャカルタなどアジアを中心に近日オープン予定となっていますので、日本からほど近いアジア旅の際に利用してみてはどうでしょうか。

クラウンプラザ

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IHGのプレミアムコレクションに分類されているホテルブランドで非常に有名なのが「クラウンプラザ(CROWNE PLAZA)」です。ビジネスやイベントのニーズに応える柔軟性と信頼のおもてなしを重要視しているクラウンプラザは世界中の旅行客やビジネスパーソンから人気となっています。

現在、クラウンプラザは65か国に400以上ものホテルを展開しています。日本国内には「ANA クラウンプラザホテル札幌」、「ANA クラウンプラザホテル金沢」など全国に21軒が展開されています。

vocoホテル

「vocoホテル(voco AN IHG HOTEL)」はIHGのプレミアムコレクションに分類されているホテルブランドです。ひとつひとつ個性的な雰囲気を持っているのがvocoホテルであり、ここでしか体験できない旅を実現することができています。「第一印象がすべて――」を信じているvocoホテルでは、最初の出会いから最高のおもてなしで出迎えてくれ、旅をより一層忘れられないものにしてくれること間違いないでしょう。

現在、vocoホテルは世界中に33軒のホテルを展開しています。日本国内には「voco 大阪セントラル」の1軒があります。

ホリデイ・インエクスプレス

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IHGのエッセンシャルコレクションに分類されており、グループ内でも有名なホテルブランドが「ホリデイ・インエクスプレス(Holiday Inn Express)」です。新鮮でヘルシーなメニューが揃った無料朝食のEXPESS Start(TM)ブレックファストなどをはじめ、忙しい日常を離れてリラックスできる環境が整った空間です。

現在、ホリデイ・インエクスプレスは欧米を中心として2,900以上ものホテルが展開されています。日本には「ホリデイ・インエクスプレス大阪 シティセンター御堂筋」の1軒のみですが展開されています。

ホリデイ・イン

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IHGといえば緑のマークと言っていいほど有名なブランドが、エッセンシャルコレクションに分類される「ホリデイ・イン(Holiday Inn)」です。自分好みの硬さの枕を選択できるなど、快適にくつろげる環境が追及されたホテルとなっています。また、ビジネス利用においても集中できる環境が整っていたり、北米大陸ではモーテル形式も多くなっていたりとさまざまな客層に向けたサービスが展開されています。

現在、ホリデイ・インは世界中に1,100以上ものホテルを展開しています。日本国内には「ホリデイ・イン&スイーツ新大阪」、「ANAホリデイ・イン札幌すすきの」など8軒があります。

日本国内のIHG系ホテル一覧

カテゴリー ブランド ホテル名
ラグジュアリー

ライフスタイル

インターコンチネンタル ANAインターコンチネンタル東京*
インターコンチネンタルホテル東京ベイ
インターコンチネンタルホテルストリングスホテル東京*
インターコンチネンタルホテル横浜Pier8
ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル
インターコンチネンタルホテル大阪
ANAインターコンチネンタル安比高原*
ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ*
ANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾート*
ANA インターコンチネンタル石垣リゾート*
キンプトン キンプトン新宿東京
ホテルインディゴ ホテルインディゴ軽井沢
ホテルインディゴ箱根強羅
ホテルインディゴ東京渋谷(近日オープン)
ホテルインディゴ犬山有楽苑
プレミアム vocoホテル voco 大阪セントラル
クラウンプラザ ANAクラウンプラザ千歳*
ANAクラウンプラザ釧路*
ANAクラウンプラザ札幌*
ANAクラウンプラザ秋田*
ANAクラウンプラザリゾート安比高原*
ANAクラウンプラザ新潟*
ANAクラウンプラザ富山*
ANAクラウンプラザ金沢*
ANAクラウンプラザ成田*
ANAクラウンプラザ グランコート名古屋*
ANAクラウンプラザ京都*
ANAクラウンプラザ大阪*
ANAクラウンプラザ神戸*
ANAクラウンプラザ岡山*
ANAクラウンプラザ広島*
ANAクラウンプラザ松山*
ANAクラウンプラザ米子*
ANAクラウンプラザ宇部*
ANAクラウンプラザ福岡*
ANAクラウンプラザ熊本ニュースカイ*
ANAクラウンプラザ長崎グラバーヒル*
エッセンシャル ホリデイ・イン ANA ホリデイ・イン札幌すすきの*
ANA ホリデイ・インリゾート安比高原*
ANA ホリデイ・イン仙台*
ANA ホリデイ・インリゾート信濃大町くろよん*
ANA ホリデイ・イン金沢スカイ*
ホリデイ・イン&スイーツ新大阪
ホリデイ・イン大阪難波
ANA ホリデイ・インリゾート宮崎*
ホリデイ・インエクスプレス ホリデイ・インエクスプレス大阪シティセンター御堂筋

国内のIHG系ホテルは上の表の通りとなっています。ホテル名に*印が付いている施設は、「IHG・ANA・ホテルズグループジャパン合同会社」が運営するホテル、*なしは「IHGホテルズグループジャパン合同会社」が運営するホテルとなっています。基本的なサービスや会員制度の特典(後に説明)は同様です。しかし、IHG・ANA・ホテルズグループジャパンのホテルではANA便、ANAグループ便、ANAカードの利用者さらに、ANAの上級会員やANAスーパーフライヤーズ会員限定特典が受けられるようになります。これらについても後ほど説明します。

IHGの会員制度「IHG One Rewards」

出典:IHG HOTELS&RESORTS公式HP

ここまででIHGに属するホテルブランドの特徴を解説しました。IHGは高級ホテルも多く誰もが簡単に宿泊できるというホテルグループではないかもしれません。そんなときにお得に宿泊してサービスを受けることができるのが、IHGのロイヤリティプログラムです。ここではIHGの会員制度である「IHG One Rewards」の詳細について解説します。

IGH One Rewardsの会員になることで、IHGが提携している世界中の6,000を超えるホテルで会員限定特典を受けられるようになります。もちろん、国内のIHG・ANA・ホテルズグループジャパンのホテルでも適用されるため、日本国内でも使いやすいプログラムです。そしてなんと、IHG One Rewardsの入会費と年会費は無料です。そのため利用する頻度が少ないという方でも安心して入会可能です。IHG One Rewardsに入会することで、IHG提携のホテルに宿泊するとポイントを獲得できるようになります。基本的には1 USDの支払いにつき、10ポイントが付与されます。IHGのスイーツコレクションに分類されている「ステイブリッジ スイーツ(STAYBRIDGE SUITES)」と「キャンドルウッド スイーツ(CANDLEWOOD SUITES)」をご利用の場合に限り、例外として1 USDにつき5ポイントのみの付与となるので注意しましょう。

出典:IHG HOTELS&RESORTS公式HP

会員資格は入会時に無料で与えられる「クラブメンバー」、そして各条件を満たした場合に与えられる上級会員資格の「シルバーエリート」、「ゴールドエリート」、「プラチナエリート」、「ダイヤモンドエリート」の5つがあります。クラブメンバーから上級会員へとランクアップするためには、IHG提携のホテルへの宿泊数もしくは獲得ポイント数の条件を満たす必要があります。具体的なランクアップ条件としては以下の通りとなっています。

  1. シルバーエリート:10泊
  2. ゴールドエリート:20泊もしくは4万ポイント(4,000 USD(およそ48~56万円)分の支払い)
  3. プラチナエリート:40泊もしくは6万ポイント(6,000 USD(およそ72~84万円)分の支払い)もしくはインターコンチネンタル アンバサダーへの入会(後ほど説明)
  4. ダイヤモンドエリート:70泊もしくは12万ポイント(1万2,000 USD(およそ144~168万円)分の支払い)

IHG One Rewards会員限定の特典が数多くありますので、次は詳しい会員特典について解説します。

ポイントに関する特典

出典:IHG HOTELS&RESORTS公式HP

IHG One Rewardsの上級会員となると、通常のご利用ポイントに加えて、ボーナスポイントが付与されるようになります。会員別のボーナスポイントの付与率は以下の通りとなっています。IHG ホテルズ & リゾート

  1. クラブメンバー:0%
  2. シルバーエリート:20%(1 USDの支払いにつき10ポイント+2ボーナスポイント)
  3. ゴールドエリート:40%(1 USDの支払いにつき10ポイント+4ボーナスポイント)
  4. プラチナエリート:60%(1 USDの支払いにつき10ポイント+6ボーナスポイント)
  5. ダイヤモンドエリート:100%(1 USDの支払いにつき10ポイント+10ボーナスポイント)

これらのポイントは様々な場面で使用することが可能です。まずは、クラブメンバーを含むすべてのランクにおいて、獲得したポイントは無料宿泊特典(ご利用除外日なし)に交換してIHG提携のホテルで利用することが可能です。もちろん無料宿泊特典を利用した宿泊数も上級会員のランクアップの対象となっています。

シルバーエリート以上限定

シルバーエリート以上で新たに付与される特典としては「獲得ポイントの無期限有効」です。クラブメンバーの場合、獲得したポイントは、最終獲得日から12カ月経過し引き換えがない場合には全ポイント失効します。しかし、シルバーエリート以上になるとポイントの有効期限が撤廃されるため、有効期限を心配せずに利用できるようになります。

プラチナエリート以上限定

プラチナエリート以上で新たに付与される特典としては、「ステータス維持のためのエリート繰り越し宿泊」です。翌年以降もエリートステータスを維持するためには、宿泊数もしくはポイント数の条件を満たす必要があります。プラチナエリート以上の場合、40泊を越えた宿泊数については翌年分の宿泊数として繰り越しカウントすることができ、ステータス維持がしやすい環境となります。

専用アクセスに関する特典

出典:IHG HOTELS&RESORTS公式HP

IHG One Rewardsの会員となることでいくつかの専用アクセスが可能となります。

クラブメンバーを含むすべてのランクで付与される特典が「会員限定料金」です。IHG One Rewards会員の方は、IHGウェブサイト、IHGアプリ、IHGカスタマーケア、IHG WeChatミニプログラム、提携のホテルで直接予約をした場合に限り、会員限定料金で利用できるようになります。一部対象外のホテルもあるため注意しておきましょう。さらに、「会員限定キャンペーン」にも参加できるようになります。ウェブサイトやアプリなどで情報公開がありますので定期的に確認するとよいでしょう。

プラチナエリート以上限定

プラチナエリート以上で新たに付与される特典としては「無料宿泊特典の割引」です。IHG One Rewards会員は貯めたポイントと交換することで無料宿泊特典が利用できました。無料宿泊特典はIHG One Rewardsと提携している全てのホテルで利用でき、安いものでは5,000ポイントから無料宿泊特典と交換可能になります。プラチナエリート以上では無料宿泊特典割引が適用され通常の15~20%引きのポイント数で宿泊可能になります。インターコンチネンタルなど最高級ブランドの場合、無料宿泊特典は4万ポイント越えの部屋も少なくないのが現状です。それが20%引きの3万2,000ポイントほどで無料宿泊特典を利用できるようになるため、エリートステータスでは無料な上、さらにお得に宿泊できるようになる特典です。

ダイヤモンドエリート以上で新たに付与される特典としては「専用のダイヤモンドサポート」と「ハーツGoldプラス・リワーズFive Star®ステータスへのアップグレード」があります。これにより、ホテルの滞在のみならず旅行や出張全体が快適で安心なものとなることでしょう。

ホテル特典

出典:IHG HOTELS&RESORTS公式HP

IHG One Rewardsの会員となることでホテル滞在が快適になるような特典がいくつかあります。

クラブメンバーを含むすべてのランクで付与される特典が「無料インターネット」です。すべてのIHG提携ホテルにて標準的なインターネットアクセスが可能となります。ホテルによっては共用エリアや客室でのインターネット環境に差があるため、速度やアクセス状況は異なります。併せて、IHG One Rewards会員であれば、空室状況によりますがすべての方が午後2時までのレイトチェックアウトが可能となります。

シルバーエリート以上限定

シルバーエリート以上で新たに付与される特典としては「プライオリティ・チェックイン」です。シルバーエリート以上の会員が利用できる専用カウンターにて優先的にチェックインが可能となります。チェックインカウンターが混雑している場合でもスムーズに客室へと移動することが可能となります。

プラチナエリート以上限定

プラチナエリート以上で新たに付与される特典としては以下の4つがあります。

まずは「客室保証」です。到着72時間前までに予約をした場合、客室1室分が保証されるというものです。繁忙期の人気ホテルなどでは最低宿泊日数など一部制限がかかる場合がありますのであらかじめ確認しておくようにしましょう。

2つ目が、「無料アップグレード(空室状況による)」です。アップグレードは会員本人限定でアップグレードを受けることができます。具体的にはスイートルームを含む予約ランクよりも上位となる部屋、高層階、角部屋、新装間もない部屋、シティービューが望める部屋などが挙げられます。

3つ目が「チェックイン時のウェルカムアメニティ」です。会員の方および同室のお客様1名につき1泊ごとに無料朝食(メイン1品とノンアルコール飲料のお食事もしくはブッフェ形式のお食事)などのウェルカムアメニティが付与されます。デジタルチェックインをご利用の場合にはポイント贈呈のみとなります。地域やホテルブランドによって詳細は異なりますので確認しておきましょう。また、中華圏ではシルバーエリート以上でウェルカムアメニティを受け取ることができます。

最後4つ目が「アーリーチェックイン」です。空室状況によりますがIHG全ブランドにおいて規定のチェックイン時刻前からお部屋を利用できるようになります。細かい時刻は状況によりホテルの判断で決定されます。

マイルストーン特典

出典:IHG HOTELS&RESORTS公式HP

IHG One Rewards会員のシルバーエリート以上の資格を保有している方は、マイルストーン特典を受けることができます。具体的には20泊から100泊までの期間に10泊ごとに特典を受けることが可能です。特典の内容は、ボーナスポイント付与、お食事・お飲み物(F&B)の特典、確約済みスイートアップグレード、年間ラウンジ会員からの選択となっています。

ボーナスポイント

その名の通り、マイルストーン特典として、ボーナスポイントが5,000ポイント、もしくは1万ポイント付与されます。

お食事・お飲み物(F&B)の特典

IHG提携ホテル滞在中の飲食料金に充てることができ、1クーポンごとに最大20 USD分のクレジットが付与されます。20 USDに満たない支払いについても差額分のクレジットが戻ってくることはないため注意をしておきましょう。飲食特典は、マイルストーン特典の選択後12カ月間のみ有効となります。また、米ドル以外でも一部の主要国では現地通貨で20 USD相当のクレジットが付与されます。日本では米ドルではなく2,000円分のクレジットが付与されます。

確約済みスイートアップグレード

確約済みスイートアップグレードはチェックインの14日前から24時間前までのご連絡で、最大5泊まで会員本人の客室のみに適用することが可能です。確約済みスイートアップグレードは、マイルストーン特典で選択後12カ月間のみ有効となります。もしも、スイートルームが利用できない場合には、エントリーレベルのスイートルームまたはプレミアムルームへのアップグレードとなります。

年間ラウンジ会員

年間ラウンジ会員の会員資格は、マイルストーン特典選択後から翌年の年末まで有効となります。会員本人がラウンジ会員資格を保有している場合、会員本人に加えゲスト1人(追加ゲストがホテルに滞在している必要はない)に限りチェックアウト時まで、ホテルのクラブラウンジおよび共用施設の利用が可能となります。また、年間ラウンジ会員特典は40泊もしくは70泊後に選択可能となりますが、これらのタイミングで2度選択することによって会員資格が延長されることはありません。

マイルストーン特典の選択

20泊から100泊まで10泊ごとにマイルストーン特典を選択できます。選択可能な特典は上の表の通りとなっています。

たとえば、

  1. 20泊:「5,000ボーナスポイント付与」、「お食事・お飲み物(F&B)の特典2つ」、「確約済みスイートアップグレード1回」の3特典から1つのみ選択可能
  2. 40泊:「1万ボーナスポイント付与」、「お食事・お飲み物(F&B)の特典5つ」、「確約済みスイートアップグレード1回」、「年間ラウンジ会員」の4特典から2つ選択可能

といった感じです。マイルストーン特典を有効活用することでシルバーエリートやゴールドエリートの状態でもさらにラグジュアリーな滞在となること間違いないでしょう。それぞれの特典にはさらに細かい規則があるためあらかじめ確認しておくようにしましょう。

インターコンチネンタル アンバサダー

出典:IHG HOTELS&RESORTS公式HP

IHG One Rewardsにはさらに有料の「インターコンチネンタル アンバサダー(INTERCONTINENTAL AMBASSADOR)」というロイヤリティプログラムがあります。インターコンチネンタル アンバサダーはエリートステータスを保有していない会員であっても、エリートステータス相当のサービスや特典が受けられるようになります。ここではインターコンチネンタル アンバサダーについて解説します。

インターコンチネンタル アンバサダーの入会方法

インターコンチネンタル アンバサダーになるためには、IHG One Rewardsとは別に入会する必要があります。また、IHG One rewardsへの入会は無料でしたが、インターコンチネンタル アンバサダーは年会費が発生します。初年度年会費は200 USD(およそ2万4,000円~2万8,000円)で2年目以降の年会費は150 USD(およそ1万8,000円~2万1,000円)での利用が可能です。さらに、年会費をポイントで支払うことも可能で、4万ポイント支払うことでインターコンチネンタル アンバサダーとなることができます。入会手続きはオンライン、アンバサダーサービスセンターへの電話もしくは、世界各地のインターコンチネンタル ホテルズ&リゾーツで可能です。

年間150 USDからインターコンチネンタル アンバサダーになることができ、なんとプラチナステータスも獲得できるなどさまざまな特典が受けられます。ウィークエンド無料宿泊特典を活用することで年会費分はすぐに回収できることでしょう。インターコンチネンタル ホテルズ&リゾーツをはじめIHGのホテルを利用する機会が多い方には非常におすすめのロイヤリティプログラムです。

インターコンチネンタル アンバサダーの主な特典

インターコンチネンタル アンバサダーになることで、世界中の200以上ものインターコンチネンタル ホテルズ&リゾーツで以下の特典を受けられるようになります。

まず1つ目に「ウィークエンド無料宿泊特典」です。インターコンチネンタル ホテルズ&リゾーツを週末(基本的には金曜、土曜、日曜)に2連泊以上予約した場合に、1泊分の宿泊料金が無料になる特典です。ウィークエンド無料宿泊特典はアンバサダーステータスを購入または、更新した際に12カ月有効で年1回分が付与されます。特典適用のためには、チェックイン時に本人確認書類と会員番号の提示が必要となります。また、ウィークエンド無料宿泊特典は、スイートルーム予約時や他のキャンペーンとの併用、無料宿泊特典との併用はできません。あらかじめ注意しましょう。

2つ目に「客室アップグレード保証」です。なんとインターコンチネンタル アンバサダーとなると、ホテル宿泊のたびに客室のアップグレードが保証されます。アップグレードは予約したランクの1つ上のランクの客室に限定されます。ほぼ確約で毎回客室がアップグレードされるというのは非常にありがたい特典です。

3つ目に「チェックイン&チェックアウトの特典」です。インターコンチネンタル アンバサダーでは、到着時にお客様の希望に合わせたウェルカムスナックや客室ウェルカムギフト、ミネラルウォーターなどがいただけるようになります。さらに午後4時までのレイトチェックアウトが可能となります。これは最上級エリートステータスであるダイヤモンドの午後2時までよりも長く、誰よりもゆっくりホテル滞在を満喫できることでしょう。

4つ目に「IHG One Rewardsのプラチナエリートステータス獲得」です。なんとインターコンチネンタル アンバサダーになると、もれなくプラチナエリートのステータスが付与されます。プラチナエリートは40泊もしくは6万ポイント(6,000 USD(およそ72~84万円)分の支払い)がステータス獲得条件となっており、獲得が難しいステータスでした。インターコンチネンタル アンバサダーはインターコンチネンタル ホテルズ&リゾーツを利用する際のみに適用される特典中心でしたが、プラチナエリートはIHG One Rewardsと提携している全てのホテルで特典を受けられます。これでラグジュアリーな滞在ができるようになるのは非常にお得で嬉しい特典です。

これら以外にも最大20 USD相当(およそ2,400円~2,800円)のレストラン&バーで利用できる飲食クレジット、有料TV映画が滞在中1本まで無料で視聴可能、滞在中毎日お部屋まで新聞を届けてくれるなど多くのインターコンチネンタル アンバサダー限定特典を受けることが可能です。

インターコンチネンタル アンバサダー限定特典が受けられる国内ホテル一覧

インターコンチネンタル アンバサダーでは先述した特典の内「IHG One Rewardsのプラチナステータス付与」以外はインターコンチネンタル ホテルズ & リゾーツ限定となります。インターコンチネンタル アンバサダーのすべての特典が受けられる日本国内のホテルは以下に示す10か所のインターコンチネンタルブランドです。

  1. ANAインターコンチネンタル安比高原リゾート
  2. ANAインターコンチネンタルホテル東京
  3. ストリングスホテル東京インターコンチネンタル
  4. ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ
  5. ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル
  6. インターコンチネンタル横浜Pier8
  7. インターコンチネンタルホテル大阪
  8. ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ
  9. ANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾート
  10. ANAインターコンチネンタル石垣リゾート

インターコンチネンタル アンバサダーへの入会で獲得したプラチナステータス特典に関してはクラウンプラザやホリデイ・インなど他のIHG One Rewards提携ホテルでも適用されます。

IHGをお得に利用できるようになるクレジットカード

出典:ANA公式HP

IHGのホテルをよりお得に利用するためにはクレジットカードをうまく使うことがカギとなります。大手ホテルグループでは、マリオットグループの「Marriott Bonvoy®アメリカン・エキスプレス®・カード」、ヒルトングループの「ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス®・カード」などが発行されており、それらのホテルグループを非常にお得に利用することができます。IHGに関しては、アメリカ合衆国において「IHG Rewards Club Premier Credit Card」、「IHG Rewards Traveler Credit Card」の2種類が発行されており、有効活用することで恩恵を受けることができます。しかし、日本ではIHGのクレジットカードは発行されておらず、日本在住の人がアメリカのクレジットカードを作成することも難しいため、他のカードを利用することがおすすめされます。そこで日本在住の方におすすめのクレジットカードが「ANAカード」です。ここではANAカードを利用したIHGのお得な使用方法について解説します。

ANAカードの種類

日系大手航空会社のANAが発行しているクレジットカードは以下のカードとなります。

  1. ANA JCBカード
  2. ANA JCB ZERO
  3. ANA To Me CARD PASMO JCB
  4. ソラチカゴールドカード
  5. ANA VISAカード
  6. ANA Mastercard
  7. ANA VISA Suicaカード
  8. ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカード
  9. ANA VISA nimocaカード
  10. ANA アメックス
  11. ANA ダイナース

ここから見て分かる通り非常に多くのANAカードが発行されています。

ANAカードをIHGで利用することのメリット

IHGには「IHG・ANA・ホテルズグループジャパン宿泊割引」というお得なプログラムがあります。ANAカードやANAマイレージクラブカード会員、ANAプラチナサービス会員、ANAダイヤモンドサービス会員、ANAスーパーフライヤーズ(SFC)会員の方は、先述したIHG・ANA・ホテルズグループジャパンのIHG系ホテル(先述した*印のホテル)を利用する際にお得に利用することができます。IHGが運営するIHG系ホテル(*印なしのホテル)ではこれから紹介するANAカードの特典は受けられませんのであらかじめ把握しておきましょう。

具体的にはベストフレキシブル料金(ご予約日やご滞在の日程によって料金が変動するお得な変動型宿泊料金)から5%の割引特典が適用されます。この特典は予約時にカード会員であることを申し出る必要があり、チェックイン時にもカードの確認がありますので、所定の手続きを確認するようにしましょう。

併せて、IHG One Rewards会員となると、宿泊やレストラン利用で貯まるポイントを、1 USDにつき3マイルとすることも可能です。IHGとANAカードは非常に相性が良いカードだといえるでしょう。

割引適用となるIHG・ANA・ホテルズグループジャパン一覧は以下の通りです。

  1. インターコンチネンタル
  2. ANAクラウンプラザホテル
  3. ホリデイ・イン
  4. ホリデイ・イン リゾート

「ホテル インターコンチネンタル東京ベイ」、「ヨコハマ グランド インターコンチネンタルホテル」、「インターコンチネンタル横浜Pier8」、「インターコンチネンタルホテル大阪」、「ホリデイ・イン大阪難波」と上記以外の国内のIHGホテルブランドは対象外です。

ANAプラチナサービス会員限定特典

ANAプラチナサービス会員の方は、ベストフレキシブル料金の割引に加えて、「飲食ご優待」が付いてきます。具体的にはIHG提携のホテルでのレストランやバーでのご利用料金が5~10%割引となります。対象ホテルや利用条件、割引率などは各ホテルのホームページを確認するようにしましょう。

ANAダイヤモンドサービス会員限定特典

ANAプラチナサービス会員の方は、ベストフレキシブル料金からなんと10%割引の料金で利用することができます。さらにプラチナサービス会員と同じく「飲食ご優待」が付いてきます。対象ホテルや利用条件、割引率などは各ホテルのホームページを確認するようにしましょう。

ANAスーパーフライヤーズ会員限定特典

ANAスーパーフライヤーズ(SFC)会員の方は、ダイヤモンド会員の方と同じくベストフレキシブル料金からなんと10%割引の料金で利用することができます。さらに、「ウェルカムドリンク・ご朝食無料サービス」まで付いてきます。もちろん「飲食ご優待」も付いてきますので快適な滞在が可能となるでしょう。対象ホテルや利用条件、割引率などは各ホテルのホームページを確認するようにしましょう。

ANAカードによるお得な利用まとめ

IHGが発行するクレジットカードは日本にはありませんでした。しかし、ANAカードを利用してIHGのホテルを予約すれば、特別価格で利用できANAマイルを貯めることもできることが分かりました。さらに、ANAの上級会員であるプラチナメンバー、ダイヤモンドメンバー、SFC会員の場合にはさらにお得な特典が付いてくることが分かりました。

IHGのホテルを頻繁に利用する方はANAカードの作成を検討してみてはどうでしょうか。また、ANAカードをメインカードとしている方は、IHGのホテルで快適な滞在が待っていることでしょう。

まとめ

今回は世界中に高級ホテルを展開するIHGの今日までの歴史、IHGの一部のホテル、会員制度であるIHG One Rewards、そしてANAカードによるIHGのお得な利用方法について解説してきました。IHGといえばインターコンチネンタルホテルやクラウンプラザなど高級ホテルチェーンのイメージがあったかもしれません。高級ホテルであることは紛れもない事実ですが、IHG One Rewardsの特典やANAカードを有効活用することで、お得にサービスを利用できることがわかりました。さらに、IHGの会員制度IHG One Rewardsへの登録は無料でした。宿泊する機会が少ない方も、メンバーになるだけで受けられる特典があったのでぜひ入会してみましょう!今回ご紹介した内容を参考にIHGをお得に利用して、より快適な旅行や出張をしてみてはどうでしょうか。

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